*月灯*








「・・・だよね。大ちゃん」

「大ちゃん?」

「えっと・・・その・・・まだ怒っているのかな?」

どんなに優しい声を出そうと、極上の笑顔を向けようと、可愛い恋人はこっちを向いてはくれない


「ミュージカルを先に観に行ってしまったのはごめん! 何度でも謝るから! 大ちゃん、ごめんてば」

オレの声などまるで聞こえていないように彼は目の前のゲームのコントローラーを操り続ける

「大ちゃんの撮影がもう少し早く終わると思ったんだよ、だから先に行っただけなのに・・・」

「ふぅん」

「だって、だって、まさか間に合わないなんて誰も思わなかったよね」

「ふぅん」

「大ちゃん!」

「なに」

こんな生返事の時の機嫌は最悪だ

長い付き合いだからすぐにわかる



「あれからずっと怒っているんだから、もう機嫌直しても良いと思うけどな」

「メール見なかった?」

ピクッと彼の綺麗に引かれた眉が僅かに上がる


「えっ!? あぁ・・・見ました」

思わずバカ丁寧な言葉使いになってしまう

「『もう間に合わない』ってメールしたよね? 確かにしたよね?」

「ですね」


これ以上何を言ってもダメだろう

許してくれるまで謝るしかない

「ごめんね・・・大ちゃん」

「普通ならあんなメール貰ったらさ・・・チケットが無駄になるって分かっても待っててくれたりするよ」

「ごめん」

彼も待ち望んでいたミュージカルだった上に、オレと一緒に行くのを本当に楽しみにしていたらしい


「後からスタッフと行ったけど・・・・・・・・・つまんなかったな」

「ごめんね」

「じゃあ・・・ボクのわがまま聞いてくれる?」

「それで許してくれるなら、どんな事でも聞くよ」

彼が数十センチ離れて立つ

「ヒロしか出来ない事」

「?」

2人の距離が数センチになり数ミリになり・・・やがて重なる

「今夜寝室にカーテン引かないで寝たいな」

「て事はエッチなし?」

彼が苦笑する

「月灯りの中でエッチしたい。でね、明るくなったら朝焼けの中でもエッチしよ」

それが彼の望みならオレに異存など有りはしない



愛を確かめるのに言葉なんかいらない

きっと、キスだけでも抱き締めるだけでも気持ちはわかりあえる筈だ

それでも、彼が望むなら月灯りごと愛してあげる


「ボクが・・・・・・・・・って言うまで止めないで」


「大ちゃん!?」







♪♪♪♪♪♪続←
(冗談プー)




さぁて、大ちゃんはヒロとのエッチでどんな言葉を言いたいんでしょ(^^)


                    
 suica
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