Prestuplenie i nakazanie 3

 


  ・・・オレはオモチャを手に入れたのかもしれない

  あれから平然とした顔でスタジオに戻り撮影を無事に終えた

  マネージャーやカメラマンの心配にも笑顔で答えていた

  その後の夜中のラジオのゲストも楽しそうだったね

  あの一回でオレ達の『貸し借り』が終わったと思っているの?

  甘いよ

 

  「加速していますね」

  どの雑誌でも、どの音楽番組でも、必ずインタビューで言われる言葉

  オレは歌う場所さえあればそれで良いと思ってた

  リハーサル、ライブ本番、ツアー、レコーディング、作詞活動・・・

  端から見たら頭が変になってしまうかもしれない

  でも、案外とその中に身を置いている人間には分からないくらい忙しかった

  ただ・・彼女が出来ても遊びに行く事もままならなくて

  仕事がハードになればなるほど、自由に動く事も出来なくなっていた

  そのイラだちは常にオレの中にあった



  アクセスになって2度目の冬・・・

  『仕事と私・・・どっちが大事なの?』

  別れを切り出す前の常套文句を彼女から言われた

  「仕事も君もどっちも大事だよ」

  当たり前じゃないか・・・どっちもオレなんだから

  でも、女は違うらしい・・・クルリと振り向くと激しい音を立てて部屋から出て行った



  「最近、彼女から電話来ないね?」

  初めての武道館コンサートに向けてのリハーサル室

  気さくなメンバーの一人がオレに聞いた

  携帯電話を手に入れて以来、女性から連絡の無い日はなかったのに

  「うん。別れたんだ・・・」

  彼に聞こえるようにワザと大きな声を出した

  案の定だ   彼がこちらの話に聞き入っているのが分かった

  「また?」

  マネージャーが半ばあきれながら言った

  「だってさ・・ “私と仕事とどっちが大事なの?” なんて、

  今時の恋愛ドラマだって言わないような事言うから面倒くさくなってさ」

  「で?ヒロは何て答えたんだ?」

  「両方って・・・」

  言うなりマネージャーや回りにいたスタッフが笑い出した

  「ハハハ・・・ヒロらしいわね、でも正直すぎるわよ。嘘でも“君が一番”って言わないと」

  「そんなものかな〜〜ねぇ?大ちゃんはどう答える?」

  「ダイスケはこれまた“仕事”って正直に答えちゃうんでしょうね」

  マネージャーが横から答えるのを聞いて、彼は何も言わずに笑っているだけだった


  オレはスっと立ち上がって彼に近寄り 擦れ違いざま軽くトントンと彼の二の腕を叩いた

  ・・・それがオレの彼への合図 

  「ちょっとさ・・・大ちゃんと2人だけで打ち合わせしたい事があるから向こうの部屋に行ってるね。

          行こう・・・大ちゃん」

 

  それとなく楽譜やライブの進行表なんかを束ねて脇に抱え部屋を出る彼

  前を歩きながら ・・・そんなものいらないのに・・・ってオレは笑いを堪えた

  手近な部屋を探して彼の腰を抱いたまま中に入る

  ドアに鍵をかけてから、強く彼を抱きしめる

  わずかな抵抗も口付けで封じ込めてしまえる事を覚えた

  ・・・もっと嫌がってよ  つまんないよ

  舌と舌を絡ませて閉じられない口の端から零れるお互いの唾液を舌が追いかけて彼の首筋へ

  そして彼の耳元に再び辿りついてから

  「大ちゃん・・・シテ・・・・」

  「・・・・・・・」

  「さっきさ・・聞いていたよね。オレさ・・・彼女と別れたから溜まってるんだ・・・だからネッ?」

  彼の顔が背けられる  オレはソレを逃がさない

  ・・・きっと今のオレは美味そうな獲物を目の前にした獰猛な獣なんだ

  彼の耳たぶを強く噛んでから舌で舐りはじめた

  「・・・はぁ・・・」

  甘い吐息を吐き出して彼は観念した



  ピチャピチャと粘着質な音がスチールの机と椅子だけの無機質な部屋に響いている

  オレは椅子に座って足を広げズボンのフロントを開放している

  その屹立したオレのモノを彼の小さな口が咥えている

  時折立てるイヤラシイ音は口から出して舐めねぶる音

  見下ろすとオレの足の間でけな気に揺れる茶色の髪

  辛そうに眉を寄せて耐える姿が    ・・・可愛い・・・

  弱みを握っているだけなのに・・・それもすでに曝け出してしまった切り札なのに

  ・・・何故、拒まないの?

  仕事に関しては彼が主導権を握っている、オレは足元にも及ばない

  そんな苛立ちもあるのだろうか

  「・・・大ちゃん・・・旨くなったよね・・オレが仕込んだのかな・・・それとも・・・他の誰か・・・」

  自分で言っておいて、自分が傷ついてしまった

  浅く咥えていた彼の口に乱暴に自身を捩じ込んだ

  「ウゥ・・」 彼が苦しみながら頭を振った

  ・・・そんなことあるわけないって言ってよ・・大ちゃん

  心の中で願いながら突き立てた自身を揺さぶり続け何度目かで果てた

  ・・・こんなので得られる快感は天国へのキップじゃない

  ・・・オレも彼も地獄を彷徨っているんだ

  「ゴホッ・・ゴホッ・・」

  全部を飲み込めずに咳き込んでいる彼の背中に

  「大丈夫・・・大ちゃん?」

  ひどい事をしているオレが言う事じゃないかもしれないけどさ

  「ヒロ・・・いつまでこんな事・・・・」

  「やめないよ」

  彼の悲しそうな涙で濡れている瞳がオレを見つめた

  「これからもっと忙しくなるよね・・・スケジュール見てビックリしたよ・・・彼女がいない間は不便だしさ」


   

      「ボクはヒロのナニ?」

      「大ちゃんが抱きしめたシャツみたいなモノ」

  

  ・・・違うよ、モノなんかじゃない

  「オレの事、嫌いでしょ?許せないでしょ?」

  大ちゃんは何も言わずオレをジっと見つめていた

  やがて俯くと同時に床を濡らす涙・・・


  引き返す事はもう出来ないから オレはこのまま君に憎まれたい



  

  それからは箍がはずれたように、ライブツアー中の楽屋でも、ホテルでも、

  ラジオ公録の間の休憩でも、移動中でも・・・

  オレは彼を弄ぶ

  ・・・嫌われているならもう怖いものなどない


  「ヒロ・・・嫌だ・・・人が来る・・・よ・・・」

  仕事場から次の仕事場まで移動する車の中に出発より早めに乗り込んだ

  地下駐車場の薄暗さの中、オレは彼のシャツのボタンを2つだけ外して手を差し込んだ

  ひんやりとしたオレの手に彼が一瞬身をすくませる

  肌を滑り胸の飾りに辿りつくと息を飲む音が手に伝わった

  中心をサラリと掠めただけで、円を描くように回りを触るだけの愛撫を繰り返す

  オレは目を瞑った彼の反応を楽しんでいた


  「ヒロ・・触って」

  なかなか中心に行かないオレの指をシャツの上から彼の手がいきなり掴んで自ら中心へと導いた

  「エッ?!ちょ・・・ちょっと・・」

  ・・・嫌じゃないの?

  ・・・オレを許してるの?

  彼の手が動くままにオレは起ちあがった乳首を優しく愛撫した

  「ふ・・・ん・・・あぁ・・・」

  薄暗いとはいえ行きかう車も隣を歩く人影もある

  誰に見られるかわからないのに・・・


  「ヒロ・・・」

  ・・・儚く乱れていく彼は何て美しいんだろう

  同じ『性』を持っているとわかっていながらオレの理性が崩れていく

  ・・・彼を抱いてみたい  『女』のように彼の裡に入りたい

  「大ちゃん  オレと一緒に狂ってくれる?」

  躊躇いの後で彼はゆっくりと頷いてくれた

 

  その夜、彼を自分の部屋に招き入れた

  命令でなく洋服を脱がせた彼の白い細い身体をオレは初めて愛しいと思った

  噛み付くようなキスではなくて愛しむようなキスを彼の肌に降らせる

  恥ずかしそうに顔を背ける姿も可愛くて、そんな初めて見せ付けられる彼の全てがオレの五感を震わせる

  ・・・残酷にしたかったのは君にのめり込んでしまう事への怖れだった

  涙を流しながらオレを自分の裡へ迎え入れてくれた瞬間の目が眩むような快感は忘れない

 

  「ヒロ・・・愛してる」

  ・・・君の切り札はそれだったの?

  ・・・オレは何も知らずにひどい事をしていたんだね

 

  「ごめんね・・・大ちゃん」

 

 

  やっと心が通じ合えたオレ達に許された時間があと少しだと・・・神様だけが知っていたのかもしれない




 

  *********************************to be continued



 

長くは続かないヒロのダークさ(笑)

そして、上手くは書けない私のエロ・・・(涙)修行しなくちゃ(-_-;

何回続くかも考えてない・・・ダメダメだらけの3話目でした。

                         suika

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