海の色

「ヒロ！！遅い！！何分待ってると思う？！お天気も悪くなってきたし〜寒いし〜〜」

『ごめん・・ごめん・・(^_^;・・・言い訳はしません。寝坊しました』

「もう・・・半日オフになったから、どこかに行こうって言い出したのはヒロだよ」

『本当にごめんね・・・さぁ、乗って乗って・・・って・・・？彼女も？？(^^ゞ』

「うん・・・・アベちゃんが都合つかなくて・・・ヒロが苦手なことは分かっているんだけど・・・ダメ？？」

『・・・・・・・・・やだなぁ〜〜〜♪ダ・・ダメな訳ないじゃん』

「ホントに？！良いの★良かったね〜アニー」

『アルバム作り終わって、やっと出来た貴重なオフ・・(T_T)あう〜〜〜』

「ヒロ・・本当は嫌なんじゃないの？出掛けるの止めようか・・」

『何言ってんの！ぜんぜん、大丈夫！さぁ・・お嬢さんは後ろの席・・ゴメンね』

《ワウ！！》

『おっっと・・・(^_^;)嬉しいのかな？？ありがたいけど、飛びつかないでね（汗）』

「・・・ヒロ、手がグーになってる（笑）」

『笑わないでよ・・大ちゃん』

「これが僕と同い年の車か。何か・・・お前も頑張ってるか？みたいな・・・気持ちになるね」

『ハハハ・・・で、どこか行きたい所ある？出掛けようとは言ったものの当てはないんだよね。

　ランドやシーはこの時間からはあまり回れないし・・・お嬢さんもいるしね(^_^;』

「・・・ヒロとならどこでも良いよ☆」

『アラララララ(*^_^*)光栄です。じゃあ・・・ちょっとドライブくらいにしますか？

雨も降りそうだし・・・軽くね』

「うん・・・・・・・・」

『大ちゃん？眠い？疲れが溜まってるんだよ・・眠ってもいいよ。アニーもおネムモードみたい（苦笑）車に慣れているんだね』

《クゥ〜〜ン〜〜〜》

『キミはズ〜〜〜っと寝てて良いから・・・(^_^;)』

『あぁ・・・本当に大ちゃんも寝ちゃった・・・ゆっくり休む時間なんてないんだよな・・・、

　どこか行こうなんて言わずに部屋で休ませてあげるべきだったかな？』

・・・・・・・・・・・・・・「フッ・・・」

・・・・・・・・・・・・・・「ゴメン・・寝ちゃったんだ」

『シートに座るなり、即！熟睡だったね』

「ゴメン・・・ヒロが運転してるのに、自分だけ寝ちゃうなんて・・」

『オレはそういうのが良いのよ、運転している横で眠っちゃうのは、その間、オレに命預けてるって〜〜って事でしょ？』

「僕はいつでも、全部ヒロに預けてるよ？」

『大ちゃん・・・』

「うわ〜〜〜〜海だ・・ねぇ？ドコの海？」

『南房総、アクアマリン走って来たから近いしね。こんな天気だからどうかな？って思ったけどこういう時のがサーファーとかもいないし・・・

　あれ？意外性無くて期待はずれ？？』

「ううん・・・見たかったんだよ・・海。　人間て海から生まれたって言うでしょ。　疲れたりすると無性に見たくなるらしいよね」

『そうだね（やっぱり、半端じゃなく疲れてるんだ）』

「早く！どっか車止めて砂浜行こう！アニーも遊ばせてあげたいし！！早く、早く！！」

『はいはい・・・（元気かも？？）』

「アニーも喜んでる〜〜あんなに走って〜〜お散歩程度じゃあんなには走れないもんね・・人もいないし。」

『ウワ〜〜寒い〜〜犬は元気だな(^^ゞ』

「鍛えてんのに、何言ってんの！アニーと一緒に走ったら、暖かくなるよ(^。^)」

『ひでぇ・・・・・』

「やっぱり・・冬の海は暗いんだね」

『それ、違うよ・・大ちゃん。ちょっと前に○○県にプロモーションに行った時、　

　やっぱり「冬の日本海は海の色が暗いんですね〜」ってオレも言っちゃってさ・・

そしたらＴＡＸＩの運転手さんが「冬の日本海が暗いなんて、誰が言い出したんですかね？

　今日は天気が悪いから鉛色ですけど、晴れて空が青かったら、海も青い色ですよ。

　海は空の色を映すんですよ」って怒られちゃった（苦笑）』

「海は空の色を映す・・・・何か・心にくるね」

『うん。　オレも聞いた時、すげえ感動しちゃったよ。

　誰かを明るくさせるのも暗くさせるのもオレの気持ちひとつなのかもしれないって思った。　だからいつも輝いていなきゃって』

「ヒロは太陽だよ・・・いつも・・いつだって輝いていてよ・・

　誰の為でもない・・僕の為にだけ輝いていてよ」

『オレが輝けるのは大ちゃんがいるからだよ・・覚えていてね』

・・冬の海・・・誰もいないからkissしても良いよね？

*****END*****

・・・・・・・・・・・・・・何でこんなに長くなってしまったの？(T_T)大バカ！！

ＴＡＸＩの運転手さんに怒られたのは私です・・・。

あれは冬に福井県に行った時だったかな・・(^_^;

すんごい感動しました・・でもまさか、こんな所で使うとは思いませんでした。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ｓｕｉｋａ