* soap bubbles *






ーもう、終わりにしたいー


言おうと決めていた

それが今なのか伝えなきゃならない事なのか



「今…何つった?」

向かい合いグラスの水滴を指で掬っていた彼の指が止まる

何か見知らぬ人を見るような瞳がボクを捉えた

「オレの事…もう…嫌いに…」

「そうじゃない…そうじゃないけど」

 !!!!!

彼がグラスをテーブルに叩きつけた

弾き飛ばされ散らばった飛沫がボクの服を濡らす

彼の言いようの無い怒りがぶつけられた気がして何故かホッとした

「オレは嫌だ」

「………」

「別れる気ないから」

そう言って欲しくてこんな残酷な言葉を口にしているならボクは相当なMだよ

「終わりって…ユニットはどーすんの?散々ファンの皆に二度と解散はしないよって言ったじゃん!

反故にすんの?嘘吐いたってまた泣かせるの!」


あの時の解散は誰のせい?

自分だけ物分かりが良くなった振りをする彼に叫び出してしまう

「ヒロは…ヒロ自身はどーなの?皆じゃなくて!ヒロはどーなの?!ユニット出来れば誰でも良いんだろ!」

今度はボクがグラスをテーブルに叩きつけた

しかし、音楽以外に器用さは皆無らしい

彼のように飛沫を飛ばすだけではなく誤って中身をぶちまけてしまった

琥珀色のアルコールがテーブルを伝い白い絨毯に染みを作り始めた

「どいて!」

彼が素早くタオルを取りに行き絨毯を押さえた

少しずつアルコールがタオルに染み出て来る

「怪我無い?大丈夫?」

ボクの指を掴んで確かめてくれる優しさに鼻の奥がツンとして涙が滲む

「そんな優しくしないでくれる…勘違いしちゃうよ…ヒロのそういう所ヤなんだ」

「大ちゃん?」

「優しいんだ!誰にも優しいんだ!そんなの嫌だ…ボクにだけ優しいヒロじゃなきゃイヤだ」

今、自分は何てくだらない告白をしているんだろう

今時小学生すら言わない事を長年のパートナーに言う姿を神様の目で見ていたら恥ずかしくて倒れてるだろう

「ずっとヒロの隣に居たい…いつだってヒロの事だけ考えてる…別れたくない」

「じゃあ、何を終わりにしたいの?」

彼がボクの隣に座り直した

細いのに筋肉のついた腕を腰に回しながらそっと囁いてくる

「質問変えようか…大ちゃんはオレにどうされたいの?」

キスするかと思うくらい顔を近付けてくる

「ボクは…」

「言わなきゃ伝わらない…このまま手を離したらオレはフワフワと何処かに行っちゃうよ」

「ヒロの気持ちが知りたい…ボクだけこんなに好きなのは悔しいもん」

「終わらせたいのは片思い?それとも嫉妬?」

「また、そうやってはぐらかす…ちょっ!?」

天井が回り始めたと思ったらボクはソファーに押し倒されていた

何で?とキスされている?

認識したのはほぼ同時だった

「大ちゃんが天の邪鬼なのは知っていたけどココまでとは思わなかったな」

「いつも大好きって言ってんじゃん…何で信じてくれないかな

「言ってたっけ?」

「あらっ…そーくるか」

悪戯っ子の顔をしてボクの唇を塞いだ

「愛してるよ」




ーこんなくだらない気持ちを終わりにしたいー








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すいません、すいません。 こんなくだらない文章をこんな大変な時にすいません

ちょっとでも笑ってもらえればと。

いちゃいちゃいちゃいちゃいちゃいちゃしてるだけ。

でも書いていると楽しい

本当にごめんなさい

夜長いからさ。            suica
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