しなやかに・・・たおやかに・・・おぼろげに







人の肌は柔らかい。

そっと指を乗せると押し返してくる。

それが好きでオレは悪戯を繰り返す。

情事の後のけだる気な身体のまま

君はうつ伏せでまどろむ。

まだ明けきらない朝闇の中でまろやかなお尻が青白く浮き上がっている。

・・・それがオレを誘っているようで

気づかぬうちに指が背中の窪みを確かめていた。

「ん?なぁに?」

「ごめん・・・触りたかったから」

「ん〜〜」

謝りながらもオレは止めることもなく、少しずつ指を下へと滑らしていく

時々、強く押して君の肌を虐めてみた。

爪の痕がうっすらと残り所有の印みたいだ。

更に下へおろしながらたまに脇腹をくすぐると君は身を捩り可愛く怒る。

「やあだ・・・くすぐったいから止めて・・・ヒロ!」

「うん、ごめんね」

止めて・・・と言われて止められないのが人間の欲求だ。

背中を下りきったところで待っていた小さなお尻のカーブをゆっくりと確かめていく。

男のこんなところを愛しいと思う自分もかなりアブナイけれど誰にも触らせたくないとも思う。

愛情と束縛は紙一重だ。

カーブを描ききったその奥はオレを獣に変身させる秘密の場所。

そこは身体の器官で君の一部なのだが

時にオレの全てが堕ちて行く宇宙でもある。

ゆっくりと淵をなぞり始めると君がオレを睨んだ。

「ヒロ!」

もう一度身体に欲の炎が点るのを君は怖がる。

オレは聞こえない振りで指を滑らせた。

ツプッ・・・

情事後にシャワーで洗い流しても奥深くは乾き切る筈もなく、容易に飲み込んでくれた。

・・・まるで待ち詫びていたように

「んふ!やぁ・・・て言ったのに」

君はシーツを握りしめた。

指を埋めたままオレは身体を起こし、背中に唇を落とし君を味わう。

しっとりと吸い付くように馴染む肌を強く舐めあげると、舌がザワッと音をたてる。

無音な部屋に異様に響き悪戯はそれで終わりにならない。

焦れたように仰向けになった君がキスを求める。

深い口づけを交わしながらオレの指をくわえこんだまま君の腰が揺れる。

それを見逃さず指を増やし奥へ突き入れて抽挿を繰り返した。

半勃ちになっているソレへは無関心を装って今は君の中だけを楽しみたい。

長く濃厚な口づけをやっと離せばスーーと君の胸元へと垂れ落ちる一筋の唾液が蜘蛛の糸のように光る。

「うん・・・・綺麗だ」

「ヒロ」

なぁに?だいちゃん・・・と薄く目を開けて君を見つめる。

目元を紅に染め上げた君の瞳とぶつかった。

「ヒロを欲しいって言ったら笑う?そんなにイヤラシイ身体してるのってあきれる?」

「そんなの思うわけ無いじゃん。正直って大事な事だよ、特にエッチに関してはね」

指を抜いてそのまま掌で腿の内側を撫で上げた。

「・・・嬉しい」

君はすぐに与えられる中心への愛撫を予感して喉元を晒しながら小さく喘ぐ。

ごめんね

オレはそんなに優しくないよ。

唾液が零れた胸へと唇を寄せて舌でそれを舐め、そのまま赤く熟れた突起へと舌先を伸ばす。

チロチロと飴のように味わいながら舌で転がしながら責め上げてゆく。

どこまで君が耐えられるのか・・・・そして、オレ自身が耐えられるのか・・・

「大ちゃんのココって美味しいよね、ずっと舐っていたい」

そう囁いては赤い突起の先を指で捏ねたり摘んだり少し強く捻ったり

意地悪だと思いながら止める事が出来ない。

愛情と憎悪は表裏だ。

「ん・・・・ん・・・あぁん・・・」

雄雄しく勃ち上がってしまったソレを早く解放したくて君は無意識に自分自身をオレに擦り付ける。

ぬめった先走りがオレの太腿を濡らして行くのを感じる。

「ダメ・・・だめ・・・早く出したい・・・出させて・・・」

「愛してる・・・って言って」

「・・・この世で一番ヒロを愛してる・・・」

請わなくても君はいつもそう言ってくれるのに、こんな時だけ改めて聞きたいのはオレの欲望。

口づけをしながら君の中心へと手を添えて二度三度扱けばあっけなく精を放った。

悲鳴は唇で受け止め、生暖かいモノは自分の腹へと噴出させ何故かオレは幸せだった。




「今日のヒロはすごぉく意地悪だ」

「そっかな」

「何ソレ?認めちゃうの?ケンカになんないじゃん」

「怒ってないのにケンカになる訳ないでしょ?」

「ボクは怒ってる。さっきイヤだって言ったよね」

「・・・・オレはこの続きしたい」

「もう、ヒロ!話噛み合ってないよ」

「したい・・・したい・・・する!」

君を抱き締めて深い口づけをする時に君の唇がフっと笑みになっていたのをオレは知っている。



甘いワガママが言いたいのは君だけ

心も身体もすべて分け合える人が目の前にいる

それは神様に会えるのと同じくらい幸福な瞬間


もう一度、その柔肌に深く爪を食い込ませたい・・・








****************



キリ番56789の薫さんへ送ります。

最後までやらずに終りました(^。^)

この後は皆様の想像でお楽しみください♪

最近は「ヒロが可愛い」モードを書きたくて仕方ないようです。

(で、これは何が書きたかったのか?汗)

                suika
SEO [PR] 爆速!無料ブログ 無料ホームページ開設 無料ライブ放送