虹の欠片

 

 

「タカミさん 運ぶのはこれで最後ですね」

「はい」

ヒロユキは引越し業者の手によって綺麗に片付けられた部屋をクルリっと一瞥した

一時でも自分を暖かく迎えてくれていたこの空間を離れるのは淋しいものだ 何度引越しを繰り返しても馴れる事が出来ない

「・・・あの・・・コレは?」

最後の荷物が思いの外軽かったせいで手持ち無沙汰の若い青年が床に置いてある小さな箱をヒロユキの前に差し出した

「あ・・・ソレは自分で運びますから・・・」

失礼にならないように それでも僅かな苛立ちを隠せずにヒロユキは彼の手からそれを取り戻した

箱がすこし傾いて カタッ と硬質な音が中から聞こえている

「やばっ・・・ごめんね」

確かにソレは無機質なただの箱なのに  ヒロユキは命を持った物のように言葉をかける

端から見ればすこし薄ら寒くなるような光景かも知れない

引越しを繰り返す度 家具類を買い換えても 売り払っても 友人にあげても 

この箱の中のモノだけは揺るがずにヒロユキの手元に置かれ続けている

何年も開かれずに仕舞い込まれて茶色に変化していた箱  その中身が少し増えたのはホンの2年前の事だった

ヒロユキはうっとりと指で撫でていく   それは愛しい欠片たち

 

「荷物、詰め終わりました」

急に声を掛けられて意識がそらされる

「は、はい。じゃあオレの後に付いて来て下さい。 よろしくお願いします」

ヒロユキは車のキーを掴み、小さな箱を抱え 二度と振り向く事無くドアを出ていった

新しい部屋へと続く道を自分の部屋から運び出されたモノ達を従えて車を走らせる

冷たい空が多かった冬から新芽が膨らむ春への移り変わりを探すように

 

 

家具類の配置は部屋の下見に何回も訪れる間にすでに決めていた

新しく買ったベッド等の家具も頼んでいた時間通りに届いた

芸能人としては驚くほど少ない荷物の為もあり そうそうに引越しは終わった

ヒロユキにとっては引越しする日の前が忙しいのだ

次の部屋を決める事ももちろんだが 家具や洋服などは持っていかないと決めている

余程のお気に入りでない限りは中古屋に売る 洋服などは古着屋を営む友人にかなり高く売りつける

一つ場所に根ざせない自分の性格を知っているので 極力お気に入りは持たない

付き合う女性達も 出来れば気分で替えてしまえる方が良いと思う

『彼女と別れる度に部屋を引っ越す』そんなありがたくないレッテルを付けられてしまっている

あながち間違っていないので否定はしないけれど 自分では浮気モノだとは思っていない

『付き合う人』が変わるだけで 心の底にいる人はただ一人だ

 

 

たった数時間でカラッポだった部屋の中は何年も前から住んでいたような空気を醸し出していた

これで何の差し障りも無く明日からの仕事に打ち込めるだろう

お気に入りの一つである赤いソファに身体を沈める

「・・・・さてと 何か食べなきゃね」

誰に言う事無しに呟いてみる

歩いて数分の場所にコンビニが3軒立っている所もココに決めた理由だった

夜中に 出掛ける 帰ってくる 道路に零れる白熱灯の灯りに不規則な仕事の人々は吸い寄せられる

眠らない大都会の眠らない街の眠らない職業の自分がちょっとだけ自分を取り戻せると思える場所だ

気崩した姿のまま 口に馴染みのある食べ物を買って帰ってくる

ポケットから出した鍵はまだ自分の手に馴染んでいない

ドアを開ける時 入れる方向を瞬間確かめた

  カチャリ  

「イテッ!!」

ドアノブを無造作に掴むと静電気が手から手首に走り「チェッ!」と小さく舌打ちして手を離した

「クソッ!!何でだよ!今日はフリースなんて着ていないのに!!」

誰が悪い訳じゃない  そんな事は分かっている  でも、何かを悪者にしなければ気が治まらないのだ

悪口雑言をドアノブに浴びせる すぐに苦笑に替わる  そして何でもないように袖でドアノブを掴んで中に入った

そうしながら よく静電気に悩まされているあの人を思う

機械的にカップラーメンにお湯を注ぎ3分をDVDレコーダーに付いている時計で測る

3分で考えられる事は案外と多いものだ

下手すると付き合った女性の良い所と悪い所くらいは思い出せる

それが五分五分でないのは 今の状況が物語るのだろう

でも、悪いのは多分自分である事も分かってはいるのだが

『ヒロはワガママすぎるのよ』

     ・・・好きな人にしかワガママって言わないモンじゃ??

『言ってイイ事とイケナイ事くらい考えなさい、何でも言えばイイってもんじゃないわ』

     ・・・何、言っても許してあげるからって言うくせに

『女の気持ちなんて何も分からないでしょ?』

     ・・・じゃあ、オレの気持ちは分かってるの??

『言わなくても通じていると思っていたのに・・・』

     ・・・言葉にしなきゃ通じないと思うんだけど??

 

「あぁ!3分過ぎちゃったよ〜〜」

急いで蓋を開け少し伸び始めたメンと少なくなった汁を適当にかき混ぜて食べ出す  

硬めの方が好きなヒロユキは脹れかけたメンは不味いものの上位に来るなぁっと思った

 

それでも小腹が満たされると眠くなってくるのは人間の生理としては至極当たり前な事だ

ソファに寝そべりながらふとテーブル上の小箱に目が行った

手にとって腹の上にそれを乗せる

落とさないように気を付けながらそっと蓋を開けた

でも 中のモノを取り出すことはしない    指に触れた感触だけで心が落ち着く

そして  触るうちに段々と瞼が下りてくる

いつかコレを彼に見せようと思いながらヒロユキは眠りの中へ完全に入ってしまった

 

pipipipipipipipi・・・

 

がなり続ける携帯の着信音が新しい生活を始めた部屋に響き渡る

「ん・・・はい、もしもし」

寝惚け眼のまま無造作にポケットの中の携帯の着信ボタンを押して耳にくっつけた

冷たい伝導体の向こうから聞こえる声にまだ眠ったままの脳細胞が働いてくれないようだ

『何?寝惚けてんの?もう・・・仕方ないなぁ。』

「大ちゃん?? どうしたの?」

『・・・ボクがかけたら迷惑?』

今年の初めに会って以来 久し振りに聞く声だった 懐かしいと思えるほど離れていた訳でもないのに込み上げるものがある

雑誌の取材中に彼の近況のようなものを親しいライターから聞く事はあった

その度に精力的な活動をしていると心密かに溜め息を零した

それに比べてと    自分を振り返ってイラつく事もある

けれど こうして彼の声を直接聞くとどんな〃負〃の気持ちも無くなるから不思議だ

「迷惑だなんて思ってないよ・・・どうしたの?久し振りだね」

『雑誌の編集の人に今日新しい部屋に引っ越すらしいって聞いていたから、試しにかけてみたんだ・・・で?どうなの?』

おおかた アベとでも賭けをしているのだろうとヒロユキは思った

彼はこう言う 面白い事 が大好きなのだ

「もうバッチリ!すでに新しい部屋で豪華なディナーなんぞを食していますよ」

『・・・・マジ?そっか誰か作ってくれる人がいるんだ  ゴメン邪魔しちゃって 近いうちにお祝い持って行くからね」

彼のアタフタしている姿が見えて  ヒロユキの方が慌てた

「ちょ、嘘だって・・・本当はさっきカップラーメン食べて 今まで寝てた  誰もいないよ」

『ホントに?』

「ホント じゃあお祝いの代わりに今から時間作ってくれる?食事しに行こうよ ねぇ?ダメ??」

思いつきで口から出てしまったけれど限りなく自分の本能に近い願いだった

受話器の向こうでは彼がマネージャーにこれから後のスケジュールを聞いてくれているようだ

・・・どうか このささやかな願いが叶えられますようにとヒロユキは目を瞑って全神経を受話器に注いだ

『・・・ねぇ?いいよね?アベちゃん・・・良いよね?・・・』

彼の側でアベの〃・・・ったく、子供なんだから・・・〃と小さく笑う声が聴こえる

『ヒロ?うん、大丈夫 時間作ったから  すぐこっち来る?』

「聴こえたよ、ありがとう。 すぐに行くから  っと、新しいスタジオだよね」

ヒロユキより一足早く彼は新しい事務所兼スタジオに引越しを済ませていた

メールで新住所と電話番号を送って貰っていたので場所はすぐに分かる

『そう  あれ?ボクも引越し祝い貰わなくちゃ   楽しみにしているからね』

「OK 分かった。 じゃあ後でね」

楽しそうな笑い声を残し通話は切れた

ヒロユキは携帯をテーブルに置く為に身体を起こしかけ 腹の上のものに気付く

「おっと・・・」

落としそうになるのを両手で押さえて うやうやしくテーブルの上に戻す

 カラッ

また無機質な音をさせて箱の中で揺れる それは彼へと続く 欠片たち

 

 

「・・・ココを曲がればビルが見える筈だよな。 ホラ・・・ありました 」

ビルの入口で軽くクラクションを鳴らす

当たり前のようにすぐに中から彼が出て来た

通路側へ助手席が来るように付けたので車に乗り込む動作にも澱みが無い

自分と同じくらいこの車に馴染んでいるのがヒロユキには嬉しかった

「待った?」

「ううん  エレベーター降りたらすぐにクラクションが鳴ったからビックリしたよ。  タイミング良すぎだね」

ホッと肩で息を付くダイスケを見て 本当はもっと前から待っていてくれたのではないだろうかと思う

金の髪が縁取る頬や袖から少し見える指先が微かに冷たい色に見えるのは都合の良い思い込みではない

その証拠にダイスケはヒロユキから見えないように指先を擦り合わせている

ヒロユキは顔を動かさずにその指先ごとダイスケの手を包んだ

「ヒロ・・・」

「冷たくなっているね  もっとエアコン強めようか?」

触れていたい気持ちが唇から零れ落ちないように平静を装って言葉にする

「 このままでいてくれる? 」

真っ直ぐに顔を前に向けたまま小さな声で返事をくれるダイスケに

「 OK 」

ヒロユキも顔を前に向けたまま答えながら  握る手の力を強くした

誰からも覗き込まれない僅かな空間で握り合う二人の手は段々と熱を帯びてくる

それは 身体を重ねるより もっと 隠微な薫りのように 身体に纏わり付いて やがて沈んでいく

今よりも深い闇が訪れれば 忘れていても それは 薫りを放っていくだろう

 

好き嫌いが多いダイスケの為に自分の行きつけの中でも食べられそうな料理を揃えた店に案内した

メニューを見てはしゃぐダイスケに 誘って良かった とヒロユキは思った

そうして暫く会っていなかった間の出来事をおもしろおかしく話し合う

例え 自分が知らない人の名前が出ても それを聞く分には決してイヤな事ではない

7年を超えられたのだから たった数ヶ月を越えられない筈は無い

二人はそうして長い年月を一人で耐えてきたのだから

 

お祝いだからボクが払う・・・・

ダメッ、オレが払う・・・・・・

だってお祝いだし・・・・・・・

あのさ オレの引越しの度にお祝い出していたら大変だよ・・・

その一言がダイスケの目を真ん丸くさせ 今日の支払いはヒロユキがする事となった

車の中でダイスケはずっと笑っていた さっきの一言が彼のツボに入ってしまったようだ

「もう  大ちゃん いい加減にしようよ」

「アーーハッハッハ  ダメ 笑い死にするかもしんない  ハッハッハ」

 

ダイスケの笑い声を乗せた車は当たり前のようにヒロユキの新居へ向かっていく

「へぇ・・・静かな場所にあるマンションだね」

滑るように車をマンションの地下駐車場に入れてエンジンを停めてからダイスケが口を開いた

「うん  都内にはちょっと珍しいかも知れない  頑張って探した甲斐があったかも」

「でもさ ココに来るまでにコンビニ3軒あったでしょ ビデオ店もあったし そう言う所は抜かりないんだ」

「それは必需品だからね」

 

「何か飲む?」

先にリビングに入り上着をソファに放り投げながらヒロユキは聞いた

「良いよ  食事したばかりだから 」

上着を脱ぎながらダイスケも返事をした 

「そうだね もう少し後でビールでも出そうか 」 

完成したばかりなのだろう 壁や床の真新しい香りがする

「良い部屋だね」

「そう?ありがとう」

言いながらヒロユキは何も持たずにダイスケの向かい側に座った

「本当はまだ使い勝手が良いかどうか分からないんだよね」

「でも カーテンとかもちゃんと付いているじゃん」

「結構 神経質なんだよね  なのにトイレットペーパーの替えが一個しか無い事にさっき気付いた」

「・・・・フフッ  ヒロらしい」

ダイスケは窓に歩み寄ってカーテンを左右に開いた

「うわぁ  すんごい綺麗だね   これだけでこの部屋に決めたんじゃないの 」

大都会の灯りたちに只中にいると気付く事は出来ない

少し離れて見ればこんなにも美しい光の海に溜め息を零せる

遠くにライトアップされた東京タワーが見えた

「ホント すっげえ綺麗な夜景  全然知らなかった」

ベランダで歓声を上げるダイスケにつられるようにヒロユキも外に出て美しい夜景に絶句した

「エッ?! 夜はどんな感じになるのか下見に来なかったの?」

「するものなの?? 夜なんて寝に帰るだけだから何でも良いや  って思ってた」

「ヒロと話してると疲れる」

「ごめんね」

でも  それが ヒロユキなんだとダイスケは思う

「あ・・・また家具買ったんだね  これ 新しいでしょ?」

オーディオ機器類が乗せてあるスチールの棚を目聡く見つけた 

「だって飽きちゃうんだよね これくらいのは買い換えても安いから つい 」

「つい ってヒロは何でも飽きちゃうでしょ?」

「このソファなんかはずっと使い続けてるよ  まぁ べらぼうに高かったからって言う事もあるんだけどね」

「これ シャトーダックス社の最高級のソファだもんね  手入れしてる?」

「   時々ね   」

答えてはいるものヒロユキは面白くない  ソファの手入れなんて興味は無いからだ

これ以上ヒロユキを虐めるのは可哀想かもとダイスケは思う

 

「ベッドは?」

「ん?!」

いきなりベッドの話を振られてヒロユキは焦った  

ベッドは彼女が選んだものだから何と答えて良いのか迷ってしまう  その彼女とも引越しを決めた時には別れていたけれど

「買ったよ  悪い?」

言ってからハッとした  キツイ口調になってしまっていたからだ

いつもこうだ  何故素直になれないかと思う

ダイスケが無言になってヒロユキを見つめる  その瞳に絡めとられてる自分をヒロユキは感じていた

彼が真剣に自分を追い詰めるなんてしないと思っていても 耐えられない

オレ達は会ってはいけないのだと思う  遠くで思っている事が一番良いのかも知れない

 

ヒロユキが次に繋ぐべき言葉を探していると ふいにダイスケは立ち上がって上着を掴んだ

「ごめん  もう帰るね 今度 ボクのスタジオにも来てよ」

「待って 大ちゃん  オレの方こそごめん」

「送ってくれなくて良いから  車拾うからさ」

「大ちゃん!!」

行きかけるダイスケの上着を掴んだ手に思った以上の力が入ったらしく 

引っ張ると上着はダイスケの手を離れてテーブルの上に広がった

カチャン!

「あぁ!!」

音の方へ目をやったヒロユキの顔色が一瞬に変わった

急いでテーブルの下に転がってしまった茶色に変色した小箱を腰を屈めて拾う

ダイスケは音がした瞬間 彼の大事なガラスの何かを壊したかと思い 血の気が引いた

しかし  彼が拾い上げたソレを見て 何が大切なのか見当も付かず

ヒロユキにとっては自分よりも小箱が大事なのかと悲しくなった  我ながらガキの感情だと思う

「良かった  どれも壊れていないや」

「ヒロが誰と付き合っていようと 誰から貰ったモノを大事にしていようとボクには関係ない」

そう言って玄関に向かいかけたダイスケにヒロユキの声が追いかけてくる

「大ちゃん   ちょっとだけ待って  これを見せたかったんだ」

「何??」

声に憤りが少しでも含まれなかっただろうかと気になった

ヒロユキに対して怒っている訳ではない

きっと怒りは自分自身にむけられているのだと思う

立ち止まってくれたダイスケに聴こえるように ヒロユキは速い動作でMDをセットした

 

「あれ?これってボクが作った アルバムのオケじゃない?」

昨年 怒涛の様な時間を二人一緒に過ごして作り上げた曲だった

「ヒロが詞を書く為にあげたんだよね  まだ持っていてくれていたんだ」

耳に馴染んだ音にダイスケが立ち止まっている所にヒロユキが小箱を大事そうに抱えて近寄った

「これ見て 大ちゃん」

言われて小箱の中をダイスケは覗き込んだ

中に入っていたのは 少し年代を感じさせるたくさんの60分テープと数枚のMDだった それらには何のラベルも貼っていない

「これは?? 見せたかったのってこれの事?」

「これは一番最初に貰った『COSMIC RUNAWAY』  こっちは『NAKED DESIRE』かな 」

「ヒロ・・・?」

「今までに大ちゃんから貰った曲のオケは全部取ってあるよ  捨てるなんて考えられなかった

引っ越す時はいつも自分で運んでいるし ドサクサに紛れて見つからなくなっても ちゃんとまたオレの手元に返って来る

聞き返すことなんてしないけど これがあったから 大ちゃんと会えない時間も辛くなかった」

「バカだね ヒロ   そんなに辛かったらいつだってボクに連絡してくれれば良かったのに  なんでテープなんか  」

ダイスケは思わずヒロユキに縋り付いていた

「大事に持ってるのさ  ボクを呼んでくれればいいのに」

「ごめんね でもさ やっぱり捨てられないよ  だって  これは全部 大ちゃんから出てきた欠片なんだから」

「・・・ボクの欠片?」

縋り付く腕は力が籠もり始めてくる  ダイスケの髪を撫でるヒロユキの手は少し熱を持ち始めたようだ

「オレ達の欠片かもしれないね 宝物なんだよ」

ダイスケは少し背伸びしてヒロユキの瞳を覗き込んだ

「実はボクもね  ヒロが書いた詞は全部取ってあるよ  FAXで送られてきたモノも一枚も失くしてないから

 それを見ているだけで ボクはいつも君と一緒にいられる気がしてた」

「ホント?」

「うん  ボクのスタジオで急いで書き殴ってクシャクシャになった紙もちゃんと取ってあるよ」

ヒロユキがダイスケの肩に頭を持たせかけた

「ヒーロ  重いよ」

ダイスケの少し笑いを含んだ声は子供を咎めるように甘やかにヒロユキの耳を擽る

「ごめん もうちょっとこのまま」

「さっきと逆だね」

ダイスケもヒロユキの背中に手を回すけれど 体格の差が少しだけもどかしい

肩に置かれているヒロユキの乱れた髪の合間から形の良い耳が覗いている

「ヒロ  今度 寂しくなったら すぐにボクを呼ぶんだよ どこにいても飛んでくるから ね?」

囁くように告げてみた 返事の代わりに 少しだけ髪が頷くように揺れた

「大好き 大好き 大好き 大好き  大好きだから 忘れないで」

 

君の悲しみはボクのモノだと分かって欲しい

ボクの悦びは君のモノだと分かって欲しい

 

 

輝く未来を掴む なんて高い望みじゃなくても すぐ横にある 虹に 気が付けば きっと幸せに なれる

 

 

 

***************************************************END

 

 

ちょっと凹んだヒロを書きたかった←やっぱSだ(笑)

で、「ヒロが大好き」って大ちゃんを通じて言ってみたかった。それだけ。

冗談は置いといて  ある日、「大ちゃんやヒロはオケや詞を書いた紙を捨てているんだろうか?」

って ふと思ったもので・・・きっと「捨ててない」って私は思ったものですから。

で・・・本当に捨てているなら『下さい!!』って土下座するわ(爆)

                                         suika        

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