Make a Wish 

 *リクエスト内容・・・・・七夕

 

「これ・・・何?」

スタッフの机の上に積まれているコピー用紙の山を見つけた

「あ・・・これはパーフェクトガイドに寄せられた『Q&A』の質問です。もう期限が切れてしまったので処分しようかなって思うんですけど」

「ファンの子達から来たメールだったら全部見てあげないと可哀相だよね。ちょっと・・・良い?」

「良いですよ・・どうぞ。全部載せてあげたかったんですけどね・・・」

そう言うと忙しそうに僕の側を離れた

ひとつひとつメールを読んでいくと、プッっと吹き出しそうになったり、フンフンと頷くのがあったり、ヘェ〜って感心したり・・・

みんなの気持ちが篭っていて不思議だ・・・メールって生きているのだと思う

「あぁ・・・これは」  ひとつのメールに目が止まった

 

----------もうすぐ七夕ですが、大ちゃんとヒロはどんなお願いをしますか?----------------------------

「七夕ね・・・僕はどんな事をお願いしようかな?」

紙を手で弄びながら自分の願い事よりも気になるのは・・・彼の願い事・・・

 

思いきって彼にメールを打ってみた  『ヒロのお願い事は何?』

今、どこで何をやっているのか分からないから、すぐに返事が来る事なんか期待していないけど

「僕と同じだと良いのに・・・」

 

 

accessとしてのオレはライブツアーを大成功で終えて満足だけど、ソロのオレとしてはこれから一つずつ作り上げなきゃならない

今日も会議室の中・・・『ソロプロジェクト』に向けてあ〜でもない、こ〜でもないの真っ最中

ブルル・・・とバイブにしてある携帯がジャケットの中で震える

 

「お疲れ様でした〜〜〜」

静かになった会議室にオレは残って、メールチェックをするために携帯を取り出した

『ヒロのお願い事は何?』・・・・・って・・・大ちゃん??

「またか・・・・」

あの人の事だから何か面白い事でも思いついたのだろうか?突拍子も無い事が大好きな人だからな・・・

・・・願い事か〜〜〜〜〜何だろ?  もう一台車が欲しいとか・・・今度はピンクのジャガーとか・・うわぁ、悪趣味かも

メールの画面とにらめっこしながらも廊下を行きかうスタッフに「お疲れ様でした〜〜」って、一応の挨拶は忘れずに

「オレの誕生日は終わったし・・・来年用じゃ早すぎるし・・・」

正直に『車が欲しい』って送り返して良いかどうか迷っていた

部屋に戻るとマネージャーがオレを待っていた

「貴水さん、すぐに帰りますか?」

「この後、何かあったっけ?」

「いいえ、今日はもう終わりですよ」

んじゃあ〜〜と手を振って帰ろうとしたオレは足を止めて振り返り聞いた

「ハヤシさんのお願い事って何?」

彼女はちょっと面食らった様子だったけど・・すぐに「あぁ・・・七夕のお願い事ですね」

 

・・・?!七夕・・・・あっ!!・・・それで・・・・・

うわぁ〜〜〜〜〜〜『車が欲しい』なんて送らなくて正解だったよ

もうすぐ7月7日・・・七夕じゃん、一年に一度の織姫と彦星のデートの日だよ

 

「思い出させてくれてサンキュ!じゃあ、明日ね〜〜〜」  オレはハヤシさんに手を振って事務所を出た

「明日11時ですよ〜〜〜場所は〜〜〜〜〜・・・・・」  最後まで聞く事は出来なかったけどね

ちゃんとしたお願いを打ち込まなくちゃ・・・

「えっと・・・えっと・・・決めた!!」

 

 

どこにも寄らずに部屋に帰ることなんて僕にしたら珍しすぎる事かもしれない

ヒロからの返信も無いままだ・・・・

お風呂上がりの髪を拭きながら携帯の画面を見つめた

ヒロの事だから・・・『車が欲しい』とか『旅行がしたい』とかって、答えが返ってくるかもしれない

それでも良いんだ・・・彼と何かでも繋がっていられれば・・・・

ワンコ達の頭を撫でながらメールを打つ・・・でも送信ボタンはヒロの答えが返ってきたら押そうと決めた

 

 

カチリ・・・ガチャ・・・ドアを開ける音で目が覚めた  自分以外に部屋に入れるのはただ・・・一人

「ヒロ・・・?」僕が寝室にいると思っていたみたいで、少し驚いているようだったけど

「彦星が来ました」 そう言ってソフアーまで来るとヒザをついてうやうやしく一礼した

僕が送ったメールの意味がヒロにもわかったみたい・・・

「フフフ・・・でも彦星って牛飼いだよね・・牛さんはドコ?」

「ココにいるじゃない」  

 それって・・・アルとアニーの事????? 

「可愛い牛さんが二頭・・・・ゴメンそんな目で見ないでくれる?」 ワンコ達がキョトンとヒロを見ている

僕はソファーを降りてヒロに抱きついた  「ありがとう・・・来てくれて」

「オレの返事言おうか?」

「待って・・・・」ヒロの返事が来たら押そうと思っていた送信ボタンを押した

 

「ヒロは七夕に何をお願いするの?」

「・・・・・・大ちゃんとず〜〜っと一緒にいたい・・・・・」優しく唇が僕の唇に降りてきた・・pipipi

「メール見て・・・・う・・・ん・・・ねぇ?メール見て・・・・・」 ヒロのキスが気持ち良いから止めて欲しくないけど・・・

ようやくヒロがメールを見てくれた    

「大ちゃんも同じ願い事だったんだ・・・・」  

-------ヒロとずっと一緒にいたい-------------------------

ヒロは僕にキスをするとそのまま僕を抱き上げた

「・・・ヒロ?」

「織姫と彦星が会ったんだから、やる事はしないとね?」

「・・・バカ」あまりに直接過ぎて恥ずかしいでしょ!

「君達はココでちょっと眠っててね」

 

 

寝室はベッドサイドの明かりだけ・・・僕はガウンの紐を解かれてヒロにすべてを見られている

肌を重ねる事に躊躇いはないけれど、やはり恥ずかしさはいつまでも拭えない・・・僕は男で君も男だから

「大ちゃん・・・愛してるよ」その一言が僕の理性の箍を一つ一つ外してくれるんだ

ヒロと一つの身体になる瞬間、零れた僕の涙は小さな星のひとかけらになっていく

「とっても綺麗だよ」とヒロが言ってくれるから・・・

いつまでも・・・いつまでも・・・二人一緒だよ・・・もうあんな悲しい思いはしたくないからね

 

天の川は織姫と彦星の幸せな涙と離れていく悲しみの涙で出来ているからあんなに美しいのかもしれない

その輝きに人間は自分の願いを託していく 

                「好きな人と絶対に離れませんように」

 

 

*****END******

 

 

キリ番4000を踏まれたキムチ☆ボンバーさんに進呈します。

アドバイスを頂きながら、かけ離れたモノになってしまいました・・・そして・・短い(反省)ゴメンネ(^_^;

こんなモンでどうでしょう??相変わらずのイチャイチャは外せません(笑)

七夕・・・私もお願い事しようかな??(叶わなくても(T_T)) suika

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