I love it. 

                                                     リクエスト内容・・・・・スタッフの前でいきなりイチャイチャ

 

「おっはよう〜〜」

ヒロがいつもの明るさでスタジオに入ってきた

「おはよう。ごめんね。FAXで送ってくれても良かったのに」

「ん・・・大丈夫、仕事帰りだからついでだよ。  ハイッ」

ポンッと渡されたのは数日前に頼んだ歌詞の直し部分だった、良い作品を作る為にはお互いに少しの妥協もしたくない

「あれ?・・・お髭。とうとう剃っちゃったんだね」

この所・・・見慣れていたモノが顎の部分に無かったのに気付いた

「ヘヘヘ・・・今さ来年のカレンダー撮ってるんだけど「剃ってくれ」ってファンの子がね」

「山ほどメール来たんだ・・・仕方ないよ、みんなお肌ツルツルなヒロが見たいんだよね」

ツィ・・・とヒロがボクの側に寄ってきて耳元で囁いた

「大ちゃんはどっちが好き?髭があるのとないのと」

「バカ・・・・ハイッ!仕事、仕事!」

顔が真っ赤になっているのを感じながらもソレには答えなかった 

・・・言えば図に乗るもん・・・

「ひっどいな・・・大ちゃん。  痛ッ、イテッテテッテ・・・・・」 急にヒロが片目を押さえた

「ヒロ?!どうしたの?」

「ん・・・さっきね、車降りたら風が強くてさ〜目に何か入った気がしてたんだけど・・・やっぱり・・・イテテテ・・」

コンタクトだから異物が入っても目を無理矢理に擦ったりは出来なくて何度も目を瞬かせてみるけど痛みは無くならない

ボクは押さえているヒロの手を退けさせてそぉっと痛がっている目を開けてみた

「あ・・・真っ赤になってる。ひどいね。コンタクト外した方が良いかも」 痛みで涙が零れてくる

「だね。予備の持ってるし」 言うなりポロッっと外してしまった

「どう?痛みはなくなった?」

「ちょっと良くなった・・・風の強い日はコレだから嫌なんだ。クソッ」 

痛みを和らげる為に流れる涙

「見せて」

いつもボクを見つめてくれる琥珀の瞳が痛々しすぎてボクは思うより先に舌でヒロの瞳を舐めてしまっていた

回りに沢山のスタッフがいる事なんて頭から抜けていた

・・・ボクがそうしたいから・・・

弾力のあるソレを確かめるように舐めて流れる涙も舐めとって綺麗に縁取ってる長い睫も一本一本撫で付けるように舐める

ボクがそうしたいからヒロも何も言わずされるがままになってくれてる

「大ちゃん・・・・気持ち良いよ」 声の震えが舌に伝わって・・・

「でもさ・・・オレは良いんだけど。ここスタジオだよ?」

「あぁっ!」 一瞬に現実に戻されて思いっきりヒロから離れた

「・・・しまった・・・」

回りを見渡してみたけれど、今のが目に入らなかった筈もないのにみんな自分の仕事に忙しそうだった

・・・今更2人のする事をイチイチイチイチ気にしていたら身体が持たないという事かもしれない

実はつくづくアベがこの場にいなくて良かったと皆が心の中で思っていたのだが・・・

「大ちゃんって・・・最近大胆だよね。今の続きは後で・・・ね?」 ヒロは含み笑いでボクをからかう

まだ入ったままの片方のコンタクトを取ってしまってから 「いっけね・・・今朝急いでいたから予備もメガネも持ってきてない!」

入れ直そうにも・・・哀れ、ソフトコンタクトは水分を奪われてコンタクトの用を成さなくなっていた

「ドジ・・・」 途方に暮れているヒロの頬を突付いてやった

「車のダッシュボードに度付きのサングラスあるから取って来るよ」

ヒロが取りに行きかけるのをボクは止めた 

「別に何も見えないって事はないんでしょ?不自由しないならこのままでいいじゃん」

いつも明るい所ではコンタクト越しにしかヒロの瞳を見られないから今はちゃんと見ていたい・・・でも言葉にはしないよ

「さ・・・お仕事しないとね。直してくれた歌詞と音を合わせてみようか」

「OK」

「歌詞見える?」 ヒロがボクの隣に立って歌詞が書いてある紙を覗き込む

「自分で書いておいて・・・ナンなんだけど・・・小さくて見えない・・・・」 見える所までボクに近づいてくる

凄い近くにヒロを感じる、肩なんてとっくに触れ合って身体ごと重なってしまうくらい近づいている

気付けばヒロの唇の位置はボクの耳元で規則的な呼吸を繰り返す

これって端から見たら今にもキスしようとしているように見えるんじゃないだろうか?

「ヒロって・・・こんなに目悪かったんだ?」

「みたいだね。オレら、今凄い体勢になってない?コンタクトやメガネなしで大ちゃんを見ようと思ったらこんなに近づくんだ」

近づく理由があるから仕方ないよね?って見つめあって・・・。

それでもお仕事は済まさないと。音の長さを少し変えたものにヒロが歌詞を軽く乗せる

歌詞をまったく覚えていないからと紙を見ながら自然とボクの耳元で歌う事になる

大好きなヒロが大好きな声でそれも耳元で歌ってくれるのだから・・・ボクは身体がどうかなってしまいそうだ

「これで良い?」

「うん、完璧。さすが」 すぐ横にあるヒロの顔から目が離せない

・・・この世で一番好きな人・・・

いつも優しくボクを見つめてくれる琥珀の瞳が好き、整った鼻梁が好き、震えるほどのキスをくれる唇が好き

うっとりと見つめるボクに気付いて微笑んでくれる

「何か・・・蕩けそうだよ・・大ちゃん?」

「この曲のタイトル・・・考えてる?」

「いくつか候補はね・・・あるけどさ。大ちゃん付けても良いよ」

ヒロの手がいつの間にかボクの腰に回されていた

 

・・・・・・・・・バンッ!   「『イチャイチャ』ってタイトルにしたらどう?」

いきなり扉が開いてアベちゃんが凄い形相で立っていた

「あ・・・おかえり」 「おかえり」

「お・か・え・り・じゃないでしょ!その体勢は何なの?にらめっこでもしてる訳?!」

「もちろん、お仕事してるんだよ。ヒロがコンタクト出来なくなっちゃってさ。近づかないと見えないから」

歌詞を書いた紙をアベちゃんに見せるけれど・・・・ヒロの手が腰に回って見つめあっているのを見てたら信用はしてないだろうなぁ

「へぇ・・・そうなの?戻って来てガラス越しにあんたたちを見た時は倒れるかと思ったわよ」

「もう・・・信用してないね?」

「で?いつまでその体勢で仕事を続けるつもりなの?スタッフに迷惑かけてる自覚はあるわよね?」

さっきの事もあって流石にボクは言葉に詰まってしまう

「いいじゃん、いいじゃん。あと少しで終わるからさ・・・ねぇ?アベちゃんは帰ってきたばかりだから休憩しててよ」 

ヒロが事も無げに言う

「ハァ〜〜〜三男坊には叶わないわ。でも良い加減にしなさいよ」 

苦笑しながらアベちゃんは隣の部屋に戻った

 

「ごめんね・・・やっぱり車に取りに戻れば良かったね?サングラス・・・」

「そう?結構この位置気に入ってるよ。堂々と大ちゃんをこんなに近くに見られるなんてラッキーかも」 

言いながら更に距離を詰めてない?

何も言わずにジっとボクの顔を見つめてる・・・顔に何かついてる?

ボクが聞きたかった言葉が通じたのかな?

「何もついてないよ・・・オレが見ていたいだけだから」

「・・・嘘つき。ボクの顔なんか見たってつまんないでしょ・・・」 フイと横を向いてしまった

ヒロの顔と比べられたらボクなんて、目も小さいし、鼻も低いし、唇も薄い・・・男としてはダメだと思ってる

「ねぇ?ちゃんと見せてよ。オレの一番好きな人の顔」

・・・本当?・・・

「いま、ちゃんと見ておかないと夜の薄明かりの中ではオレが見てる余裕ないからね」

「バカ・・・」

    ちゃんと見てて   ボクの顔も身体も    ヒロだけのモノ   朝も夜も   ボクだけのヒロ

 

 

******END*****

 

 

キリ番10000を踏まれたあおいさんに進呈します。

リク通りの「イチャイチャ」になっているでしょうか?

私は「恥ずかしい〜〜〜」と一人で騒ぎながら書きました(^_^;

まだ修行が足らないかも?(笑)タイトルの意味は【 素敵だね】です。

suika  

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