lay a trap
「アサクラさんと付き合ってるってマジ?」
「うん・・・・でも、誰にも言わないでね・・・内緒よ」
「本当なの?・・・私、密かに狙ってたのになぁ〜〜純子がゲッツするなんて・・・ちょっとショック〜〜」
---------ココは男性用トイレ、ヒロユキはもちろん用を足している
聞こえているのは向こう側の女性用のトイレからだ
前々からこのラジオ局の手洗いの壁が薄い事は知っていて、他のタレントやアーティストの噂話も時折聞こえた事もあったけど・・・
アサクラ・・・って?大ちゃんの事? まさか・・・いや・・・でも・・・
耳を澄まして続きを聞こうとするけれど、他愛ない世間話とカン高い笑い声が響くばかりだった
誰と誰が付き合ってるって・・・?
ヒロユキはすぐにトイレを出た、今なら偶然の振りをして話の主の顔を見る事が出来るだろう
「あ・・・タカミさん、お疲れ様です。あと一週分お願いします」「お願いしま〜す〜〜〜」
見覚えのある若い女性が2人・・・今日ヒロユキがゲストで出た、ダイスケのレギュラー番組のスタッフだった
「お疲れ様〜〜〜」 挨拶を交わしながら・・・で?どっちが『純子』な訳?
どっちもそこそこ可愛いけど、特別な何かを感じさせはしない・・・彼のタイプじゃないとヒロユキは思った
でも、出来るなら『アサクラって・・・大ちゃんの事???』って聞きたかった
殊勝に頭を下げながら擦れ違う時、片方の子が聞いた・・「アサクラさんとの事、タカミさん知ってるの?」
「ううん・・・タカミさんは何も知らないわ・・・秘密なのよ」答えた方の子は髪が短くて目が大きい子だった
------彼女がね・・・気付かなかった。いつも苗字で呼んでいたから・・・彼女が大ちゃんの?嘘だろ
でも・・・ 別にダイスケが誰と付き合おうと自由だし、自分が慌てふためく事でもないと思った
彼が誰かと付き合える時間がある事の方がヒロユキには謎だった・・・昼間は音楽活動 夜は・・・ねぇ?
それでも付き合う時間を作る事が可能なのは・・・ヒロユキ自身、身に覚えが・・・ありすぎる
そっか・・・オレだって逆に詮索されたらマズイかも・・・
自虐的に笑いながら、モヤモヤしたモノを振り払うようにヒロユキは部屋に戻った
ラジオブースの前室でダイスケはディレクターと次の録りの為の打ち合わせをしている
「アサクラさん、紅茶です」
彼女がダイスケに紅茶のカップを差し出した
「ありがと・・・」
ダイスケは彼女の顔も見ずに受け取るとカップを机の端に置いた
その光景の違和感にヒロユキは戸惑いさえ覚えた -----付き合ってるのが秘密だとしてもあまりにも・・・じゃない?-----
「ヒロ!!何してたの?こっち来て〜〜打ち合わせに参加してよ〜〜」ダイスケはとびっきりの笑顔でヒロユキを手招いてくれた
「ごめん・・・」
隣に座れるようにダイスケがソファに空間を作ってくれる
「でね・・・今週のお題はね・・・」
さっき・・・彼女に見せた態度とは正反対にヒロユキには懐きまくりのダイスケだった
------本人に直接聞く事なんて・・・怖くて出来る訳がない
2週間分のラジオの録りを終えて、一緒に食事に行こうと駐車場に二人で歩いていると
「あ・・・あの・・すいません・・・アサクラさん」
純子が待ち伏せをしていたように声を掛けて来た
彼女を見つけたダイスケの顔が嬉しさとは程遠い怪訝な表情なのをヒロユキは見逃さなかった
「・・・何?」
「ちょっとお話があるんですけど・・・あの」
彼女がダイスケとヒロユキの顔を交互に見て・・・何か言いたそうにしている -----邪魔なわけね-----
「大ちゃん・・・オレ先に車で待ってるから」
「う・・・うん・・・ごめんね。すぐに行くから」
ヒロユキは足早にその場を離れて地下の駐車場に降りるエレベーターに乗り込んだ
その背中を見つめていたダイスケが彼女に向き直った 冷たい瞳で
「・・・話って何?」
「・・・すいません・・・・でも・・彼からまたメールが来て・・・・まだあきらめてないみたいなんです」
「まだ・・・?もう2年も経っているのに・・・懲りてないんだ」 少し苛立ったように舌打ちをした
「でもさ・・・・もうあの時みたいに庇ってあげられないから・・・あまりしつこかったら警察とかに・・・」
「ダメなんです!!そんな事したら、何をしてくるか」自分の肩を抱きしめて身体の震えをダイスケに伝える
逆恨みで何をされるか判らないと怯える女性を目の前にしてはダイスケもそれ以上は何も言えない
「・・・どうすればいいの?僕に何か出来るのかな?」
「・・・・付き合ってるって彼に思わせてるだけで良いんです・・・・だから」
「まだ、僕と君が付き合ってるって事にしとくの?」
「ダメ・・・ですか?」オドオドしたその態度と今にも涙が零れそうな瞳がダイスケを醒めさせる
それでも「良いよ・・・・でも他の人には言い触らさないでね」
「ありがとうございます〜〜今度こそ、彼をあきらめさせますから。スイマセン」彼女の瞳から涙が零れる
「じゃあ、僕行くね。」
「ハイ」
----------女の言う事なんか信用できる訳が無い--------------- ダイスケはヒロユキが待っているクルマへと急いだ
ダイスケの姿が見えなくなると純子は携帯を取り出した
「あ・・・私。今ね・・・アサクラさんと一緒なの・・・そうよ・・・付き合ってるんだもん・・・悔しいでしょ?・・・」
---------女が本当の事なんか言う訳無いのよ-----------------涙なんて嘘と同じくらい簡単に出せる--------------------
「お待たせ〜〜〜」何事も無かったようにダイスケはヒロユキの車の助手席に滑り込む
「何かあった?」聞かなくても良いのに・・・聞きたくなってしまうオレの口
いきなりダイスケがヒロユキの唇に噛み付いてきた
「イタッ!・・・大ちゃん?」 そのまま柔かくヒロユキの唇を舌でなぞって深いキスになる
「だぁめ・・・仕事が終わったら、僕以外の事考えないで・・・」
「・・・そうだね」ダイスケが何も言わない限りこの事を聞くのはやめようとヒロユキは決めた
ヒロユキはダイスケを抱きしめて髪に口付けを落とすと・・・「食事行こうか?」と聞いた
「うん。お腹減ったよ〜〜〜」お腹をポンポンと叩いて見せる、その可愛らしい仕草に思わず笑みが零れる
「OK・・・」それぞれの胸に思惑と疑惑を隠しながら二人を乗せた車は不夜城を走り抜けて行く
部屋の暗闇に響くのは二人の吐息の甘さだけ・・・
「はぁ・・・大ちゃん・・大丈夫?辛くない?」いつもの行為なのに今夜のダイスケから漏れる嬌声はヒロユキを戸惑わせる
「ん・・・・あぁ・・・大丈夫・・・うん・・・ヒロが・・凄いから・・しょ?」舌が上手く言葉を紡げない
ダイスケの秘部に自身を納めてすぐには動かずにヒロユキはダイスケを抱きしめる
「ん?何?ヒロ・・・」ヒロユキの質量を感じながら・・・それでも抱きしめられるのは好きだ
「ちょっとこのままで良い?辛くない?」いつもヒロユキは優しい
「大丈夫だよ・・・あまり長くは持たないかもしれないけど。それはヒロも同じでしょ?」
「うん・・・・多分ね」笑うかすかな動きもダイスケの弱いポイントを突いてしまう
「このまま一つに解け合えたら良いのにね」 「僕もそう思うよ」
ヒロユキはダイスケの中の熱さに目が眩みそうだった ダイスケは自分の中のヒロユキを身体中で感じた
暫く静かに抱き合っていたけれど・・・・・欲を感じたい気持ちに逆らえない
「大ちゃん、大ちゃん?動いて良い?」
「ヒロ・・・もっと・・奥まで突いて・・・」
ダイスケの秘部を押し開くようにヒロユキは動きを早めて行く
「ヒロ・・・あぁん・・・もっと、もっと、奥にヒロが欲しいよ」ダイスケの腰がヒロユキの動きに合わせられて動く
「大ちゃん・・・こう?・・・ここ?うぅん・・・・」いきなりの締め付けがヒロユキに拍車をかけた
「いやぁぁぁん・・・そこ・・イイ!」ダイスケの身体がのけぞってより一層な深みに自らヒロユキ自身を誘う
・・・「一緒に・・・イコ・・ね・・・ヒロ・・・」 「うん・・・大ちゃん」
「ダイスケ・・・ちょっと」
外から帰って来たアベが怖い顔でスタジオに篭っているダイスケを呼んだ
隣の部屋に入ってソファに座ったダイスケの前にアベが雑誌の記事をコピーした一枚の紙を差し出した
「何?これ・・・?」
「読んでみて」
いつもジョークが耐えないアベとは別の真剣な声色だった
「『・・・人気ユニットaccessのアサクラダイスケが結婚・・・お相手はラジオスタッフのSさん』ね・・・ふ〜〜〜ん」
「今まで出版社の人と話をしていたのよ。いきなり雑誌に掲載されて訴えられたら困るからって・・・事前に連絡してくれたけど・・・ただの事後報告よね・・・・
で? どういう事?私には聞く権利があるわ」
「記事になってるって事は、もう世間に出ちゃうって事?」
「だから・・・言ってるでしょ!明後日には発売されるわ」・・・いつものように的外れな質問をしてくるダイスケにアベはあきれた
「そっか」
「そっか・・・じゃないわよ〜〜〜Sさんて佐々木さんの事よね?アレは2年前に終わっているんじゃなかったの?結婚て本当なの?
ダイスケのファンは大人だからこんなデタラメな噂にはビクともしないと思うけど、多少、混乱するのは仕方ないわね」
「デタラメだから・・・黙っているしかないよ。彼女とは何も無いし・・・ただ頼まれて付き合っている事にしてるけど。また脅されてるらしい」
「脅されてる・・・?それは、また穏やかじゃない話ね。でも2年前も付きまとわれてるって言ってたけど事実かどうか分からなかったわよね??」
ダイスケは腕を組んで少し右側に首を傾げた
「ねぇ?この記事の出所はどこなんだろう?」
「それは出版社の人も言わなかったけど・・・多分・・・・」
「彼女か・・・・」
「そうね。でも、今頃彼女や彼女の関係者の方にもマスコミが行ってると思うけど慌ててないのかしら?」
「・・・アベチャン?これってヒロの所にも連絡行ってる訳??」
「あ・・・ヒロには関係ないと思って私はしなかったけど、向こうの事務所に連絡が行ってるかもしれないわ。ユニットだもんね」
不安そうなアベの表情とは逆に、ダイスケは楽しいかもしれないと思った・・・ヒロはこれをどう受け止めてくれる?
♪〜〜〜♪〜〜〜 枕元の電話が鳴っている・・・しかし・・ちょとやそっとじゃヒロユキが起きる訳がなかった
♪!!!♪!!!♪!!! 電話も意地になって鳴り続けている・・・・・・
カチャ 「ふぁい・・・もひ・・・もひ・・・」根競べは電話の勝ちだった
「あ・・・タカミさん・・・アサクラさんが結婚するって記事が・・・」
「エッ!!!!!」身体と共に眠っていた脳細胞がフル活動を始めた
「ちょ、ちょとどう言う事???言ってる意味わかんねぇ〜〜〜って!!!」
「いきなり大声出さないで下さい・・・・」
もう横になっているなんて出来なくてベッドの上に立ち上がり・・・目は着て行く洋服を探していた
「だから〜〜オレに分かる様に言ってよ!!」
「今、そちらにFAX送りましたから内容は省きますが・・・雑誌社から『アサクラさんが結婚する事をタカミさんは知っていたかどうか』教えて欲しいと言う
取材依頼があったので・・・」
ピーと電子音の後に一枚の紙が出てきた、それを乱暴に引き抜くとヒロユキは一気に記事を読んだ
「・・・Sって彼女か?」
読みながら着替えを済ませて片手には車のキーを掴んでいた
・・・いつものヒロユキなら起きて5分後に車に乗っているなんて事は地球が逆に回ってもありえない事だった
ダイスケの口から本当の事を聞くまでは、何も信じないと思う気持ちに変わりは無かったけれど
しかし・・・・あんな記事を見て心が揺らがない訳が無く、普段より回りの車に厳しく当たってしまうのも仕方ないかも・・・・しれない?!
スタジオが近づいて・・・ヒロユキは見つけた こんなに混乱させている元凶の彼女がスタジオ玄関付近に立っているのを
「・・・こんな所にいる場合じゃないだろうに??大ちゃんに会いに来たのかな?」
彼女の姿を見てしまうと、あの記事は本当の事なのだろうかと思い始めてしまいヒロユキはスタジオに入ることが出来なくなってしまった
ブルルッ・・・携帯が震えた
着信はダイスケからだった・・すぐには出る気になれず画面に問いかけてみる -----何を言ったら良い?何て言ったら良い?-----
今は会わない方が良いのかも知れない、でもやはりダイスケの声を聴きたくてボタンを押していた
「もし、もし・・・ヒロ。今ドコ?部屋?・・・ひょっとして事務所から何か聞いた?」
「うん・・・さっき聞いた所・・・」
「そうなんだ・・・やっぱりね。今、ドコにいるの?話したいことがあるんだけど・・・」
ダイスケの声は何の動揺も無くていつもと同じ優しくヒロユキに話しかけてくる ------信じて良いんだろうか?-----
「今さ・・・スタジオの外・・・」
「え〜〜〜そうなの?!どうして入って来ないの?」 本気で驚いているらしい
「うん・・・あのさ・・・大ちゃん、今ねスタジオの玄関に彼女来ているんだけど・・・これから会う約束したんじゃないの?」
「・・・ホントに??分かった ヒロ・・・来て・・・でも・・・」
「大ちゃん?」 ヒロユキは駐車場に向かった、同時に彼女もスタジオ玄関を入っていった
「失礼します」純子が頭を下げて入って来た 少し頬を染めて・・・
「これ・・・どう言う事かしらね?うちも困ってるけどあなたも大変でしょ?」 アベが彼女に柔かく詰問する、ダイスケは静かにそれを聞いていた
「すいません、ごめんなさい。私がいけないんです・・・友達にアサクラさんと付き合ってるって・・お酒の席で言っちゃって・・・
それが出版社に聞きつけられたのだと思います」
「2年前に約束したでしょ?誰にも言わないって。その条件であのお芝居をしたんだわよね?でも、あれはあの時だけで終わってると思っていたわ」
段々と強くなるアベの口調に純子は涙を浮かべ始めた
それをダイスケは苦々しい思いで見つめた -----君の涙に意味は無いって自分が一番知ってるくせに-----
「念の為に聞くけど・・・本当に佐々木さんを脅している彼っているの?2年前も同じような事を聞いたけど」
「います!・・・2年前彼の暴力で悩んでいた私の腕の痣に気付いたアサクラさんが『僕と付き合ってるって彼に言って別れた方が良い』って言ってくださって
凄い嬉しかった」
涙を流しながら話す純子の瞳にはダイスケ以外は何も映っていなかった
「・・だから、それはあの時だけのお芝居だったのよ。今はあんな優しさは間違っていたと思っているわ」
その瞳にまともな思考が見つけられずアベは少し背中が薄ら寒くなっていた
「今だって、私が外にいた事がどうして分かったんですか?電話貰った時に、やっぱり私の事考えてくれてる〜って思いました」
「あれは・・・」
「君なんて何とも思っていない」 アベの言葉を遮るようにダイスケが言った
純子が蒼ざめた「嘘です・・・本当は私の事好きなんでしょう?だって・・・アサクラさん2年間他の誰ともお付き合いしていないし、私に優しかったでしょ!」
「2年前は本当に君が気の毒だと思ったから。でも「好き」で言ったんじゃない、女性に暴力振るう奴が許せなかっただけだから。
君だって、僕が何とも思っていないって事知ってたでしょ?」
「私はアサクラさんが好きです・・・ずっと好きでした・・私じゃダメですか?お芝居じゃなくて本当に彼女になりたいです・・・脅されているのは嘘です」
俯く目から涙が零れる・・・女の武器はこんな時にも有効だろうか?
「脅されていると言う事が君の罠だったんだ?」 武器は冷たく言い放つダイスケには効き目が無いようだ
「残念だけど本当に君には興味は無いから・・・逆に君みたいな女は」
次に言われるだろう言葉を想像して純子は震えた・・・昔の彼にさんざんヒドイ言葉をぶつけられた過去が甦る
「ダイスケ!もうそれくらいにしてあげなさい、彼女も分かっていると思うから」
同じ女性としては純子の気持ちも分からなくは無いアベだった
-----優しさは残酷・・・優しくされれば淋しい女はその言葉に縋りたくなる・・・どんなに卑怯な手を使ってもそれを離したくなくなる------
「行きましょう・・・送っていくわ。あの記事はデタラメだって出版社に言うけど良いわね?」
「ハイ・・・迷惑かけてスイマセン」
アベに背中を押されて歩きかけた時、一度だけ純子はダイスケを見た 睫に残ってキラキラしている涙だけはホンモノだと分かって欲しかったから
「電話じゃ埒があかないから、直接出版社に行ってくるわ」隣の部屋にいたスタッフにも声をかけてアベは彼女と一緒に出て行った
「大ちゃん・・・?」 扉一枚隔てた所で今のやりとりを聞いていたヒロユキが入って来た
見るとダイスケが崩れ落ちるようにソファに身体を寄りかからせていて、ヒロユキは慌ててダイスケの側に歩み寄る
「大丈夫?・・・疲れた?」
ダイスケはヒロユキの胸に倒れこむと大きく息を吸い込んだ
「あ〜〜〜ヒロの香りがする」
「ビックリさせないでよ・・・そっか・・・彼女とのお芝居の事聞かせたくて隣の部屋で聞いててって言ったんだ 大ちゃん?」
笑いながらダイスケは・・・泣いていた
「ど、どうしたの?」
「僕・・・悪い奴だよね。彼女にひどい事を言いかけた・・・あんなになるまで彼女を追い詰めたのは僕なのに・・・」
「仕方ないよ・・・これ以上優しい言葉をかけたら、もっと彼女を追い詰めたかも知れないでしょ?大ちゃんらしくないよ」
ヒロユキはダイスケを抱きしめて髪にキスをする
「ヒロがそこで聞いていると分かっていたから、変な勘違いをさせたくなかったんだ。だから・・・」
言葉を続けかけたダイスケの唇に人差し指を当てて黙らせた
「オレは大ちゃんを信じているからね」
「僕もヒロを信じているよ」 唇に当てられていたヒロユキの指をダイスケは悪戯な舌でなぞった
「ん・・・もう人が真面目な話してるのに!」 思わずヒロユキは指を引っ込めた
「もう真面目な話はいいよ・・・もっと不真面目な事しない?」 引っ込めた指を自分の指に絡ませてヒロユキの車のキーをダイスケは掴んだ
「ドコ行くの?」 「ドコでも良い」
スタジオから近いのはダイスケの部屋だった
絡めた指を外す事が出来なくて・・・そのままベッドに倒れこむ
ダイスケの身体を組み敷いてヒロユキは顔に身体にキスを降らせる・・・もう止まらない
「ちょっと・・待って・・ヒロ・・・シャワー浴びたい・・・」まだ正気が残っているダイスケが言う
「ん・・・?ダメ・・・このままで良いじゃん、一回終わってから浴びれば良いよ?ねえ〜〜〜〜」
洋服を脱がせかけた手を止められてヒロユキの駄々が始まった
「不真面目な事しようって言ったの大ちゃんだから・・・このままね・・・」すでに洋服は脱がされていた
「甘えん坊には叶わないよ」溜め息を零してダイスケはヒロユキの肩に噛み付いた
「イタッ・・・最近の大ちゃんって強暴だよね」
お返しにとダイスケの胸の飾りを舌で愛してあげる 「ふ・・・ん・・・積極的って・・・言って・・・ん・・・」
余裕がすでに無いヒロユキは胸の飾りからダイスケ自身へと愛撫の手を進めた
「そんな・・・に・・急がなくても・・・あぁ・・・ヒロ!」緩い扱きで先走りの液を溢れさせるほど余裕が無いのをヒロユキに知られるのが恥ずかしかった
「可愛い・・・大ちゃん」ヒロユキはダイスケ自身を口にいきなり含んだ
「あぁ!・・・嫌だ・・・ヒロ・・・もう・・余裕無いからダメだってば・・・アン!」 目眩のような強い刺激を自身に感じてダイスケはすぐにイッた
ヒロユキは背中からダイスケを抱きしめた・・・多分、ダイスケが怒って顔を見せてくれないと思ったからだった
「ごめんね」 「意地悪・・」
背中をヒロユキの手がなぞって行く・・・辿り着いた場所はヒロユキにしか知らないトコロ
長い指でダイスケの秘部を優しく解して・・・するりと中に入れていく 「凄っ・・・もう濡れてる・・・」
ヒロユキがくれる刺激をひとつも残さず我が身に感じられるようにすべての神経が研ぎ澄まされていく
「ヒロ・・もう来て・・・もう・・・待たせないで・・・」
入れる時より簡単に指が抜けて、待ち望んでいたヒロユキ自身を突き立てた
「あぁ・・・・もっと乱暴にして良いから・・・ねぇ?・・・もっと」顔をシーツに擦り付けられた姿勢でダイスケは喘いだ
可愛いお尻はヒロユキを深く飲み込んで淫らに震えている
「こう?・・・酷くなんて出来ないよ・・・こう?・・・あぁ!!オレも余裕無いってば!!」
自身を飲み込んだダイスケの秘部を目の前に晒されて大人の余裕なんてしてられない
「あぁ・・・・!」激しく自身を打ち付けてお互いの喘ぎ声も分からなくなってヒロユキは果てた・・・
「凄い・・・大ちゃん・・・ヤベッ・・・目の焦点合わないよ〜〜〜」
「うん・・・僕もクラクラする・・・」ヒロユキの胸に顔を寄せて上下する動きを見つめた この厚い胸板でいつも抱きしめてくれると思うと・・・少しだけ誇らしげだ
「僕・・・シャワー浴びてくるね・・・」ふらつく足取りが心配だけどベッドから降りたら大丈夫そうだった
「うん・・・気を付けてね」 軽く手を振るヒロユキのオデコにキスをしてバスルームに向かった
どれくらいの時間が経っただろう・・・・目覚めても隣にダイスケの姿が無くてヒロユキは少し慌てた
「まだ・・・シャワー浴びてるの?って事はそんなに長い時間は経ってないんだ」
部屋の中は暗く微かにカーテンの隙間から漏れる月明かりでモノの形を見分けられる程度だった
「これじゃあ・・・時間の感覚なんて麻痺しちゃうよな」
カチャリ・・・・ダイスケが入って来た
モノの形や色が見られなくなると嗅覚が鋭くなるようだ・・・
「大ちゃん?」 「待った?ごめんね」
ヒロユキの隣に座ったダイスケの身体から甘い香りが漂ってくる
「香水・・・?付けて来たの?」闇の中、手探りでダイスケに触れて・・・何も纏ってないのに気付いた
「裸なんだ・・・いつもはシャワー浴びたら絶対バスローブ羽織って出てくるのに・・・オレの為?」
「どこに香水付けてきたか分かる?」ヒロユキの質問ははぐらかされた
「どこ?って・・・」くんくんとダイスケの身体中に鼻を付けて香りの場所を探して行く
「くすぐったいよ・・・」胸の飾りやダイスケ自身にも鼻を押し付けながら悪戯をしようとするのをダイスケに制されてゲームの続きを促される
悪戯の続きはいつでもやれるから・・・ダイスケの身体を裏向けて背中に鼻を押し付けて・・・
「ココだね?背中・・・?」
「うん・・・・以前ある女性から聞いた事がある・・・『背中に香水を付けるのは好きな人のためだけ』って・・・」
ヒロユキがダイスケの背中に歯を立てた・・・「痛いよ・・・ヒロ」
「オレと一緒の時に他の人から言われた事思い出してんだ・・・それも昔の女性の事なんか・・・その人は大ちゃんの為に背中に付けてくれた?」
「ううん・・・一度も付けてくれなかった。僕が子供だったから・・・それに今なら分かる・・・その人を心から好きじゃないと出来ない」
「大ちゃん・・・・オレの事、好き?」もう一度ダイスケの背中に優しく歯を立てた・・・
「好きじゃない・・・愛してるよ・・ヒロ」ダイスケは身体の向きを変えて正面からヒロユキに抱きついた
「オレも・・・」ダイスケの唇の場所なんて暗闇がどんなに邪魔してもヒロユキには関係なかった
それが引金となってまた闇よりも深い情欲の中に引きずり込まれていくのを承知で、ダイスケの柔かい唇を探し当てて強く重ねた
------僕が仕掛けたヒロへの罠は・・・愛している事------ でもひょっとして罠をかけられたのはダイスケかもしれなかった
------出逢った瞬間から愛しているんだから------ 年下の甘えん坊さんには罠なんて要らない
「罠」を仕掛ける時は自分が引っかからないようにしなくちゃね
******END******
終わった〜〜〜〜(*^_^*) 家庭の事情と体調不良でなかなか書けませんでした。でもココで一発奮起!エロに挑戦しました・・・
でも「ちょこっとエロ」で終わってしまいましたが(^_^;スイマセン。まだまだ修行が足りない・・・
タイトルの意味は【罠を仕掛ける】と言います。罠を仕掛けたの大ちゃんでしょうか?ヒロでしょうか?(笑)
suika
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