星からの光






この性(さが)を後悔した事など一度も無い・・・神様が与えてくれた心と身体

ボクがボクであるがゆえに会えたモノや人

・・・そしてヒロに出会った


神様が与えてくれた運命の人


『ヒロに会う為にボクは生まれたのかなぁ』

ボクの言葉に君は軽く微笑む


冗談なんかじゃなく君を失くしたらボクはね・・・・・・・・・・

セツナイ瞳で降りしきる雪を見上げた




明日からのライブに供えボクらとスタッフは苗場に前乗りした

当日はバラバラに移動するファンとかち合わないようにするタメだ

『国境の長いトンネルを超えるとそこは雪国だった』

小説さながらにトンネルを抜けた景色は素晴らしい銀世界


「ワー凄い」

「凄い、凄い」


思いがけない天からのプレゼントに子供のようにはしゃぐ


「分かった、分かったから、先にリハするわよ」


マネージャーに促されるまで二人して窓ガラスにへばり付いていた



リハの後、スタッフとライブの成功を願いながらの夕食を済ませて各自の部屋に戻った


トントン・・・


ほどなくヒロがボクの部屋に来て、熱い吐息を交わし眠りに墜ちた


・・・・・・・・・・・・・・


不意に目が覚めた

隣で肩を寄せて眠るヒロの無防備な横顔を見て何故か安心する


「雪・・・どうなったかな」


起こさないようにそっとベッドから抜け出すと赤いバスローブを羽織った


カーテンを開けてホゥと溜め息を零す


降りやまない雪が窓の外景色を遮る

東京では考えられないないくらいの雪だ


余りにも静かな空間にここが苗場であることを忘れそうだった

ヒロに抱かれる度に二人だけしかいない世界になってしまえば良いと幾度願っただろう


今もそんな気持ちに囚われる

未来に期待する事などしたくない



「何見てるの・・・大ちゃん」


ヒロが問い掛けて来る


「ん・・・雪」


「スキー場なんだから降るでしょ」


「明日、ファンの子たちが無事に付くか心配だから・・・遠くから飛行機で来る子もいると思うからね」


「そうだね。 大丈夫!オレが絶対晴れさせるから」


「ヒロってば」


「大ちゃん、信じてよ。 だから、ここおいで」


ポンポンとベッドを叩く


「だからの意味分かんないよ」


ボクは笑いながらヒロの傍らへと身体を滑らせた


赤いバスローブがベッドの下に落ちる


「あったかい」


素肌が一番温かいとヒロと出会って知った事の一つ


「オレが頑張れば太陽出すからね」


「タンポポも咲く?」

ボクのジョークに少し目を丸くした


「もちろん、咲かせるからね。 待っててよ」

「うん。 期待してる」

「大ちゃん」


ヒロの声色が変わると同時に長い指がスっとボクの下半身を撫でる

「大ちゃん・・・しようか?」


返事をする代わりにボクは自らヒロに口づけた


「離さないで」


「大ちゃん」


ヒロと抱き合うこの瞬間が世界の終わりでも構わない


静かに降り積もる雪のように君への想いも重なっていく


闇に紛れたボクらに星からの光は届くだろうか……





☆☆END☆☆






苗場のmemoryに書いてみました
ちょっとdarkなのはラブラブのスパイスとして…(^^;)お楽しみ下さい○┓ペコ

久々のSuicaでした。

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