gigolo【ジゴロ】

* リクエスト内容 ・・・・・ ヒロのキャバクラ通いに大ちゃんキレる

 

--------玄関にヒロの靴を見つけた

あれ?早いな・・・なんて思ったけど、時計を見れば夜明け近くだった

僕の方が『遊んで来た』みたいじゃない・・・?

僕はお仕事!『遊んで来た』のはヒロの方なのに〜〜

少し納得出来ない気持ちになったけど、結局は彼を起こさないように足音を潜めて寝室へ向かった

寝室のドアを開けると

「アレ?」------いつもと何かが違う

規則的な寝息でヒロが寝ている事は分かる・・・・・でも何かが違う・・・何かが・・・

「あ・・・」

帰って来てそのまま寝てしまうくらい酔っ払っているらしい

ヒロの洋服に染み付いた 香水 お酒 煙草 あらゆる『遊んで来た』匂いがダイスケを嫌な気分にさせた

特にヒロにしな垂れかかって甘えた女の子達の香りは、どんなに高級で香しくても混ざり合えば卑猥な香りになるだけだ

それらが自分のベッドに移るなんて我慢が出来なかった

ベッドサイドの明かりを強くして眠っているヒロを揺すった

「ヒロ、起きて・・・。シャワー浴びて来て・・・」

「う〜〜〜〜ん」ゴロリと寝返りを打つだけで起きてくれる気配など微塵も無い

近づけば香りは更に強くなって・・まだ彼女達がヒロに纏わりついているような錯覚を覚える

無意識なのかヒロの腕が僕の身体を抱き込んでベッドに倒れ込む形になってしまった

--------大好きなヒロの顔  

いつも僕を見つめてくれる茶色の瞳は閉じられて睫が長い事に今更気付く・・・少し厚めの唇はとっても悪戯だ

--------大好きなヒロ   大好きだけど許せない

「起きろ!シャワー浴びて来い!」耳元で怒鳴ると流石にヒロも目を開けた

「ん?どした・・・ただいま、あ〜んど、おかえり♪」いつものように僕を強く抱いて頬にキスしてくれた

嬉しいけど・・・嬉しいけどね・・・

「ちょっと〜〜ヒロ〜〜何してるの?」

僕の背中を撫でていた手がさわさわと怪しげな動きをし始めてない?

「何って・・・ナニ(ハァト)」 トロンとした目つきで僕を見つめる    こんの酔っ払い!!

僕が睨み返してもヒロの手は止まらなくてシャツの裾をたくし上げて素肌にまで辿り着いてきた

悪戯な唇は項から胸に降りようとしている

意地でも動きを止めようと自分の手をヒロの右手に重ねた時、ソコにあるべき『大事なモノ』が無い事に気付いた

とうとう・・・僕の堪忍袋が切れた

「今すぐシャワー浴びてその嫌な匂いを落として来い!」思わず大きな声が出てしまった

「・・・・分かった」少し機嫌が悪くなったような返事が返って来て   それが僕のまたシャクに触った

「指輪、どうしたの?」

「指輪がどうしったって?」

「お揃いの指輪!遊びに行くからワザと外したの?プロミスリングしてたら綺麗な女の子にモテないもんね!」

自分の右手を見てからゆっくりとヒロが僕の顔を見た

「・・・そっちの方に考えが行っちゃうんだ・・・」

 

「もういいや」長い沈黙の後ヒロは深い溜め息を零してベッドから立ち上がった

怒ってこのまま帰ってしまうのかもしれないと僕は覚悟を決めた

歩き出すヒロの動きがスローモーションに見えて、僕の隣を擦り抜けて行くのだろうと思った瞬間

右腕を強い力で捕らわれてバスルームにそのまま一緒に引きずられた

「ヒロ?」

少し抵抗する僕をヒロは冷たいタイルに押し付けて・・・シャワーのコックを捻った

「うわ・・・・」

ふたりとも洋服のまま冷たい水を激しく浴び続ける

「ヒロ・・・やめて・・・どうしてこん・・な・・・」

文句を言いたくても僕は水の力が強すぎて目を開けてる事さえ出来なかった

俯く僕の頬に水とは違うモノが伝って落ちた  でもきっとヒロには見えていない

シャワーは暖かいお湯に変わったけれど濡れた洋服はすぐに冷たくなってゆく  

身体だけでなく心まで冷えて行くような感覚に僕は吐きそうだった

 

「大ちゃんが女の子の匂い消せって言うから・・・」

シャワーが止まった

「ウゥ・・・ひどい・・」髪から滴る水滴に混じった涙が頬を伝う

「ごめん・・・・大ちゃん」

「ひどい!自分の都合が悪くなったからこんな事するの?ヒロなんか大嫌い!」

ヒロが離しかけていた僕の身体をまたタイルにグッと押し付けた

「痛っ!ん・・・」

抗議の声はヒロの唇に吸い取られていた  悪戯な舌が僕の舌を絡め取るように追いかけてきた

冷たくなってゆく洋服とは逆にヒロのキスで身体が火照ってくる

「ふ・・ん・・・」

ふと唇が離れた隙にヒロが自分の口に何かを入れた・・・

逃げようとする僕の顔を両手で挟むと悪戯な唇は軽く唇をノックして舌を入り込ませ何かがヒロから僕の中に入って来た

「何?」口から取り出すとお揃いのプロミスリングだった

「今日、雑誌の撮影でスタイリストさんが持って来た指輪嵌めたから仕方なく抜いたんだけど・・・付け直すの忘れただけだよ」

「ホント?」

「女の子にモテたいからなんて事、絶対無いから!信じられない・・・?だったらコレ大ちゃんが捨てて良いよ」

--------大好きなヒロ  分かってる・・女の子達が勝手に寄ってくるんだよね

「ヒロ・・右手出して」

そっと出された右手の薬指に『大事な指輪』を嵌めてあげる

「良いの?」

自分の指に嵌めてあった指輪を抜いてヒロに差し出した

「嵌めて・・・」

少し照れたような笑顔でヒロは僕の右手の薬指に指輪を嵌めてくれた・・・お願いしなくても誓いのキス付きで

「出ようか・・・洋服が冷たくなって風邪ひいちゃうかもしれないから」

「ヒロは無茶するんだから・・・もっと冷静になれないかな」

「もう遊びに行くの止めようか?」

「止められるの?」イジワルく聞いてみた

ヒロは困ったように僕を見つめると 「ねぇ?」と呟いた

その茶色の瞳があんまり色っぽいから一度に僕は体温が上がってしまった

「どうせ洋服脱ぐんだからココで脱がせてくれる?」

「大ちゃん?・・・ココって・・・・」

「一枚ずつヒロの手で脱がせて」

ヒロの手が僕のシャツにかかって、ボタンを外しかける 

もともとシャツとパンツと下着しか身につけていなかったのだからすぐに素肌は露にされてしまった

自分の濡れた洋服を脱ぎ捨てると僕の肌に印を付け始める

「ヒロ・・・匂いだけは消してから僕の所に来てくれる?」

「うん・・・・でもたまに大ちゃんを妬かせてみたいかも・・・」

「エッ・・・?ワザと僕を煽ったの?」

言葉を返そうとしたけれどヒロの悪戯な唇と指に僕のささやかな抵抗なんて無駄だった

その後、ベッドに場所を移しても散々に喘がされるに決まっている

 

-----------------ヒロって生まれつきのgigoloじゃない?!

 

 

*****END*****

 

キリ番5555を踏まれた桜乃さんに進呈します。

リクエスト通りに書けたかどうか分かりませんが貰ってやって下さい(^_^;

少し違ってしまったかな?(てか、エッチ無しです・・・・)

gigolo[女にたかって生活する男。ひも・男妾の類。]なヒロと怒る大ちゃんを書いてみたかった(汗)

                                                 suika

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