*** monologue【D】 ***
『ん・・・あっ・・・・ヒロ、もう・・・』
終わったのに、僕の中から出て行かないヒロに焦れて文句を言ってみたけど・・・・・。
『う・・・ん、もうちょっと。 大ちゃんの中、気持ちいいんだもん』
そんなこと言いながら、また元気になってくるヒロを感じて、逃げようと身体を捩ったらそれが裏目に出た。
『あっ・・・』
自分で感じるポイントを突いてしまい声が漏れる。
そんな僕にヒロが気づかないはずもなく、嬉しそうに後ろから抱きしめてくる。
『大ちゃん、もう1回いい?』
『もう1回って・・・・もう2回もやったじゃない』
これ以上やったら明日立てないよ・・・・・そう言いたかったのに僕の返事なんて聞く気はないらしく、ゆっくりヒロの腰が動き始める。
『あっ・・・あぁ・・・あっ・・・・』
きっと明日の仕事はボロボロだ・・・・・。
*
薄暗がりの中、隣でヒロが眠っている。 満足そうな顔しちゃって・・・・・。
僕も瞼が重いけどヒロ以上に満足そうな顔をしているのかもしれない。
ヒロとすると、絶対1回では終わらない。 何度でも求めてくるヒロ・・・・もちろん嬉しいんだけど・・・・。
3週間振りだった。
その間ヒロと会えないのは辛かったけど・・・・ヒロはどうなの?
僕と会えなかった間、ずっと禁欲してたとは思えない。 ヒロが我慢出来ない性格なのは知っている。
今 僕を抱き寄せてるその腕に誰か別の人を抱いていたのかな。
ヒロがイクときの掠れ声を僕以外の誰かも聞いているのかな。
胸の奥がチリッと痛む。
幸せそうなヒロの寝顔をじっと見つめる。
伏せた長い睫毛に隠された琥珀の瞳は誰を映しているんだろう。
このふっくらとした唇のやさしいキスを誰が知っているんだろう。
ヒロの唇を そっと指でなぞってみる。
そして 起こさないように軽く触れるだけのキスをする。
なのに こんな時に限ってヒロの瞳がポッカリ開く。
とても眠そうなくせに薄っすら微笑んで僕を抱き寄せると、耳元で囁く。
『どしたの? 足りなかった?』
どこからそういう発想になるんだろう。 僕が足りないって言ったらまだやれるのかな。
いろんな想いを込めてヒロに囁き返す。
『バカ・・・・』
クックッとヒロが喉の奥で笑ったのがわかって・・・・・でもそのまま、また眠ってしまったみたいで抱き寄せてた腕が緩んだ。
うん、きっと僕が足りないって言ったらヒロは抱いてくれたよね。
だって、いつもヒロは我慢してる。
“これ以上抱いたら大ちゃんを壊しちゃうから” そう言ったことがある。
僕は女の子じゃないから・・・・・受け入れるように身体が出来ていないから・・・・・。
いっそ、壊してくれればいいのに・・・・・ヒロに壊されるのなら本望かもしれない。
壊れて・・・・溶けて・・・・ヒロの一部になって、ずっといっしょにいられたら素敵なのに・・・・・。
永遠に叶わぬ想い・・・・?
もう眠ってしまおう・・・・何も考えずに・・・・ヒロの匂いに包まれて・・・・。
だって、今ヒロは僕のものだから。 僕だけのものだから。
きっと明日も、明後日も・・・・・ずっと信じていれば・・・・・いつか・・・・きっと・・・・。
---------- end ----------
深夜、なんとなく思いついて書いてみました。ショートショートです。
夜中、起きててもろくなこと考えないという見本です・・・・・(笑)
流花
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