。。。 body soap 。。。







『さてと・・・・』

2つのボディーソープを前に、ちょっと考える。

今日はどっちを使おうか?

時間は朝の9時・・・・といっても今から眠るわけだし、やっぱりラベンダーかな?

いや、朝の清々しい空気に合わせて、ミントもありだよね。


スースーしちゃう?


ヒロの言い方を思い出して、口元が綻ぶ。

『よし、こっち!』

声に出して、ミントを選ぶ。

本当にスースーするんだよね〜・・・・スポンジで洗いながら、またヒロを思い出してる。

これ、ヒロにも買ってあげようかな、興味あるみたいだったし・・・・。

下半身を洗いながら、その感覚に思わず笑ってしまった。


どうにかしたくなる?


なるわけないじゃん!

ヒロはすぐに、そっちのほうに話を持っていこうとするんだから・・・・。

爽やかなくせに、エロいってどういうキャラだよ。

ホント、ベッドの中のヒロをファンに見せてやりたいよ。

すっごく、エ・・・・・・・・あ、ヤバイ、思い出しちゃった・・・・ヒロの指。

下半身が熱くなってきて・・・・・シャボンのせいってわけでもないのに、手がそこへ滑っていく。

辿り着いたソコをそっと握って、ゆっくり扱く・・・・じゃなくて、洗ってるだけだから!

思春期の中学生じゃないんだから・・・・・・。

だったら、その手を離せよダイスケ!

理性ではそう叫んでるんだけど、身体は気持ちいい方を選んでしまうらしい。

ヒロの動きを真似するように、指は蠢き続ける。

違う、ヒロはこんなんじゃなくて、もっと・・・・・


ねぇ、声、聞かせてよ・・・


ヒロの囁きまで思い出して・・・・。

『んっ・・・』

思わず漏れた声がバスルームに響いて、その声に刺激されるように指に力が入る。

ここまでくると、もう後はイキタイばっかりで、僕の指はヒロみたいに焦らしたりはしないから

『ヒ・・・ロォ・・』

まるで習慣のように、イクときに呟くその名前とともに、あっさりと欲望を吐き出した。



『なにやってんだか・・・』

バスルームの床にぺったり座り込んでる自分に苦笑いする。

大きくため息をつきながら立ち上がると、シャワーの蛇口を捻って痛いくらいの勢いでお湯を浴びる。


ヒロが悪い! 


あのソープを使っても、いままではそんなふうに意識しことなかったのに・・・・あんなこと言うから。

何年ぶりだよ、こんなことしたの・・・・・・させたの誰だよ!


ほら、やっぱりヒロが悪い!


だいたい、一人でやったって、すっきりしないんだよ・・・・いや、ちょっとは・・・・ね。

でも、僕の指じゃだめなんだって。

ヒロの指なら・・・・・・ヒロなら・・・・・・。

『あぁぁ〜〜〜! もうっ』


飛び出すようにバスルームを出ると、バスタオルを身体に巻いたまま雫を垂らしながら寝室まで行き

ベッドサイドのケータイを手に取ると、ヒロのアドレスを呼び出す。


《ヒロ》

そこまで打って、手が止まる。

なんてメールするつもりだよ? やりたいから来いって? 朝っぱらから?

だいたい、こんな時間、ヒロは寝てるに決まってる。

『ばっかみたい・・・・』

ベッドにストンと腰を落として、ケータイ画面を見つめた。

このまま閉じるのも癪だから・・・・

《ヒロ、おはよう! 僕は今から寝るとこだけどね。おやすみ!》

それだけ打って、パチンとケータイを閉じる。

こんなメールもらっても、ヒロわけがわかんないよね。


湿った身体でベッドにうつ伏せに寝転ぶ。

下半身のモヤモヤは、かなり薄らいできたけど、奥にある微熱はなかなか去ってくれない。

急激に襲ってきた眠気と戦う気力もなくて、ゆっくり瞼を閉じる。

ちゃんと身体拭いて、パジャマ着なくちゃ・・・・・でも・・・・眠い・・・・・。




なんだか圧迫感を感じて夢の淵から引き戻された。

アニーが乗ってきたんだと思いかけて・・・・・・あれ? アニーはアベちゃんに預けてたような・・・・。

じゃあ、これは? そうっと目を開けると・・・・

『ヒロォ?!』

なぜか裸のヒロが、にっこり笑って僕を見下ろしている。

『おっはよ! 大ちゃん、こんな格好で寝てたら風邪ひくよ?』

そうだけどさ・・・・バスタオルはどこに行ったんだろう? そしてヒロは、どうして僕の上に乗ってるの?

『ヒロ・・・・なんでいるの?』

ものすごく当たり前の質問だと思うんだけど、ヒロはものすごく意外そうな顔をする。

『大ちゃんが呼んだからでしょ?』

『僕が? いつ? ・・・・てか、なんでヒロ裸なの〜?!』

『大ちゃんだって裸じゃん』

そりゃ、僕はお風呂上りだったから・・・・・って・・・・ちょっと・・・・

『あっ・・・ん・・・ヒ・・ロォ・・・』

待ってよ、いきなりそんなとこ舐めないでよ・・・・この状況を説明してってば!


ザラッとしたヒロの舌の感覚に、どうしようもなく僕の下半身が反応する。

身体の奥に燻っていたものに火がついたみたいで、なんでヒロがここにいるのかなんて、

もうどうでも良くなるくらい体温が上がってきて・・・

なのに、ヒロの舌も指もそこには触れてくれず、違うとこばかりを刺激してくる。

わざとだってわかっているけど・・・・・・・絶対、言うもんかって思っているんだけど・・・

『・・・欲しい?』

耳朶を甘噛みしながら囁かれたりしちゃったら、もう我慢できなくて何度も頷いてしまう。


『ん〜? 聞こえな〜い』

あぁ、もう! なんでこんな意地悪な奴、好きになっちゃったんだろう。

『・・・さ・・触っ・・て』

『ど〜こを〜?』

思わず涙目で睨みつけたら、ヒロはクスッと笑ってキスを落とす。

『んっ・・・・んんっ・・』

僕の口を塞いだまま、その長い指を絡ませてきた。

ずっと待ち焦がれていたヒロの指は、思ったとおり優しく、そして何故か僕よりも、僕の気持ちいいとこを知っていて・・・

『んっ・・・』

塞がれた唇の隙間から声が漏れてしまう。

するとヒロが唇を離して、僕を見下ろして微笑んだ。

ヒロ・・・その笑い方、素敵にエロいってば・・・・。


キ・モ・チ・イ・イ?


声には出さずに唇で聞いてくる。

知ってるくせに・・・・・・・そう思って答えずにいたら、焦れたように指が僕の後ろに入ってきた。

『あっ・・・や・・・』

うそ、嫌じゃないよ・・・・・だから、やめないで・・・・。

なのに勝手にずり上がってしまう僕の身体をヒロが引き戻して、指はもっと深くなる。

『あぁっ・・・・も・・・だ・め・・・・』

違う、違う、ダメじゃないってば・・・・・・どうして心とは違う言葉が出ちゃうんだろう。

でも、ヒロはそんなことお見通しで、楽しむように指を増やしていって・・・・

ヒロ自身で僕の中が満たされる頃には、いい≠ニかもっと≠ニか、

あとから考えると顔から火が出そうなことを口走ってたりするんだ。


『ヒ・・ロォ・・・』

今日だって、掠れた声でヒロに縋るようにフィニッシュを迎えてて・・・・

掠れるほど喘がされた自分が恥ずかしかったり、嬉しかったり・・・・・悔しいけど嬉しいの方が優ってる。



幸せな気持ちで、ヒロの腕の中でふにゃふにゃになってたら、ヒロが僕の髪にキスをした。

『大ちゃん、昨日寝てないんでしょ?』

『ん〜・・・そうかな・・・』

そんなことどうでもいいじゃんって、僕はヒロの胸にオデコを擦りつける。

『目が少し赤かったから・・・・もう寝る? それともシャワー浴びてからにする?』

優しいヒロの声に眠気が襲ってきて、このまま寝ちゃおうとして、ふとあることを思い出した。

『あ・・・そうだ、ヒロ・・・・どうしてこんなに朝早く来てくれたの?』

『ん? だから、大ちゃんが呼んだから』

『呼んでないよぉ、メールしただけじゃん、おやすみって』

『そぉ? オレのケータイには今すぐエッチしに来て≠チて入ってたよ』

眠気が吹っ飛ぶようなこと言われて、思わずヒロの顔を見上げた。

『嘘だよ! そんなこと・・・』

『思ってたでしょ?』

『う・・・・・』

だから、その素敵にエロい笑いはやめようよ。

『まさか、裸でベッドに転がってるとは思わなかったけどさ・・・・待ちきれなかった?』

『違〜〜〜〜う!』

あれはお風呂上りで・・・・と、しどろもどろに言い訳する僕の頭をその胸の中に抱え込まれる。

『わかった、わかった、あとからちゃんと聞くから、とりあえず寝ないと身体壊しちゃうよ』

『ヒロが起こしたくせにぃ・・・』

小さな声でボソッと言ったら、頭の上でヒロのため息が聞こえた。

『そうそう、オレが悪い、ごめんね、だから寝て』

あれ? ヒロ怒っちゃったかな・・・・・どうしよう・・・・。

僕はヒロの顔を見るのが怖くてギュッと抱きついた。

『ちゃんと寝るから・・・寝てる間に帰らないでね?』

かなり遠慮がちに言ったんだけど、また、ため息が聞こえる。

『大ちゃん・・・・・オレ、いっぱい寝てるから、かなり元気なんだよね』

うん・・・・だから、こんなとこで寝てらんないってこと? 帰っちゃうの?

『だからさぁ・・・・そういう可愛いこと言うと反応しちゃったりするわけよ』

・・・・は? 反応って・・・・・・・あ・・・・・・今、僕の腰の辺りにあたってるもののこと?

『ヒロ〜、僕に寝ろって言ったよね?』

今度はため息ではなく、ヒロは僕のアゴを持ち上げてニッと笑った。

あぁ・・・・その笑いは・・・・・

『だから言うこと聞いて、とっとと寝てくれればよかったのに・・・・』

ヤバイ・・・・と思った時には唇も身体もヒロに持っていかれてて・・・・・


ちゃんと寝るから許して=E・・・って、喘ぎながら言わされる破目になってしまった。



もう自分が眠りについたのがいつだったのか・・・・・目が覚めたら辺りはすでに薄暗くなっていて

でも、ヒロはちゃんと隣にいてくれた。

いっぱい寝たくせに、まだ眠れるのかよっ・・・・・なんて、寝顔に突っ込んでみたりする。

ベッドサイドの時計の針は、すでにお仕事に行く時間を指していたけど・・・・ちょっと遅刻しようかな。

ヒロの寝息が聞こえるこの場所に、もう少しだけいたいから・・・・。


ねぇ、あと少しだけ・・・・。







---------- end ----------






もちろん、ネタは11月のBBNです。

なのに今頃になってやっと書きあがったという・・・・・遅筆ですみません(_ _;)

                                    流花
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