*** bathroom rhapsody ***






ヒロの歌声が聞こえてくる。

CDでも、ラジオでもない生の歌声。

僕の家のバスルームから! ・・・・・なんか不思議な気がする。



ワンコのせいで、僕の家に足を踏み入れるのを躊躇っていたヒロが突然やってきた。

昨年末、一度だけここでワンコとご対面させているんだけど、それでもまだまだ犬の苦手なヒロだから

こんなふうに、いきなりやってくるとは思わなくてビックリした。


『とりあえず、シャワー借りていい?』

突然、それ?

いいけどさ、夜も遅いし・・・・でも、着替えはどうするとか考えないのかなぁ・・・・。

鼻歌交じりに服を脱いでいるヒロに、バスローブを手渡した。

『サ〜ンキュ〜』

歌うように返事を返すのがヒロらしくって、笑っていたらアニーが僕の足元にやってきた。

『わぉ!』

ヒロが慌ててバスルームに飛び込んで、ガラス戸を閉めた。


『ヒ〜ロ〜、慣れるんじゃなかったのぉ?』

呼びかけると、ヒロのちょっぴり気弱な声が返ってくる。

『いきなり裸の付き合いは無理!』

僕は大笑いしながら、アニーをバスルームから連れ出した。



やっぱり泊まっていくのかな・・・・僕のパジャマで大丈夫かな・・・・。

クローゼットの前であれこれ考えるのが楽しくて・・・・そしてBGMはヒロの生歌。

ちょっぴり幸せ噛みしめてたらバスルームからヒロの呼ぶ声が聞こえた。

『なぁ〜に〜?』

少し大きな声で応じると

『・・・・シャンプーないよ〜?!』

エコーの掛かった声。

あれ? そうだったっけ? まだ替えて日が浅いと思っていたんだけど・・・・・。


急いでバスルームに行くと、棚から新しいシャンプーを取ってガラスのドアを開ける。

『はい、これ・・・』

シャンプーを差し出す僕に、ヒロはキョトンとした顔をしてみせる。

『どしたの、大ちゃん?』

『だって・・・・ヒロ、シャンプーって言ったよね?』

『あ・・・うん、このシャンプーでいいの?って・・・・もう使っちゃったけど・・・違った?』


“ないよ” じゃなくて、“いいの” って言ったのぉ?


見ると、僕の使うシャンプーのそばに犬用のが置いてあって、これと混乱しちゃったのかって思う。

『ほら、オレ目ぇ悪いからさ・・・一瞬迷っちゃって・・・で、このシャンプーは何?』

僕は、苦笑いして差し出してたシャンプーを引っ込める。

『僕の聞き間違い・・・・』

思わず視線を落とした先は、ヒロの下半身。

『だぁいちゃ〜ん、どこ見てんの?』

意地悪く笑うヒロを軽く睨みつけてやる。

『見・て・ま・せ・ん!』

『またまた〜・・・大ちゃんも入る?』

『もう入ったもん! バカ言ってないで湯船に浸からないと風邪ひくよ?』

その時、閉めようとしたドアの隙間から、アニーが再び顔を出した。

気付いたヒロが大きく息を呑んで、何も言わずにバスタブに飛び込むと、その後を追うように

お風呂の大好きなアニーが、中に入ろうとするから僕は慌てて首輪を掴んだ。

『アニー、ダメだよ、今日は入る日じゃないでしょ!』

ポンとお尻を軽く叩いて、ドアの向こうに追いやると、お湯の中で固まってるヒロに笑ってみせる。

『ごめん、大丈夫?』

『食い千切られるかと思った・・・・』

『・・・どこを?』

『大ちゃんもご愛用の場所を・・・』

『ご愛用・・・・って・・・・』

思わず吹き出した僕に、ヒロが不満の声を漏らす。

『笑い事じゃないって・・・食べられちゃったら大ちゃんも困るでしょ?』

『そ・・・んなん・・・・・食べない・・・・って・・・』


笑って上手く喋れないよ。


『でもさ、万が一ってこともあるし・・・・』

『ないない・・・・でも、もし食べられちゃったら・・・・』

『・・・ちゃったら?』

『ん〜〜〜、別の人、探す・・・かな』

もちろん冗談だけど、ニヤッと笑った僕を見て・・・

『ひっでぇ・・・』

呟いて、ヒロはブクブクと頭の先までお湯の中に沈みこんでしまった。

『よぉ〜く、浸かってね』

笑って、ドアを閉めようとしたけどヒロがお湯から顔を出さない。

気になって、じっと見ていても沈んだまま動く気配がないので、ちょっと心配になる。


『・・・ヒロ?』

バスタブに近づいて覗き込んでいたら、お湯の中から突然伸びてきた腕に掴まれて引きずり込まれた。

『わっ・・・・ぷ・・・』

パジャマを着たままお湯の中で、ヒロに抱きしめられてしまう。


『も〜〜〜ヒロ〜〜〜!』

お湯から顔をだしたヒロは、そんな僕を見て笑ってる。

『笑ってる場合じゃないよ! どうしてくれるの、これ・・・着替えが・・んっ・・・』

濡れた唇が僕の口を塞ぐように押し当てられる。

抵抗を試みたけど、あっという間に侵入してきた熱い舌に絡め取られて声も出せない。

ヒロの舌と温かいお湯のせいで、少しボンヤリしたころにやっと解放された。


『・・・大ちゃん・・・』

『ん?』

『ここで、やっちゃう?』

『ヘ?』

何を言い出すやら・・・・思わず間抜けな声を出しちゃったじゃないか。

僕はヒロの手から逃れるようにバスタブから出た。

『やんないの?』

バスタブの淵に顎を乗せて、ヒロが甘えた声を出すけど・・・・

『ここ、明るいからヤダ。 落ち着かないし・・・・』

『落ち着いてやるものでもないと思うんだけど・・・・』

口の中で、ブツブツ言ってるヒロを無視して、バスルームを出ようとしたけど

雫を滴らせている自分の格好に、どうしたものかとため息をつく。


濡れてまとわりつくパジャマを持て余している僕を見てヒロが立ち上がった。

『脱いでから出ないと部屋まで濡れちゃうよ?』

『誰のせいだよ・・・』

恨みがましく睨みつける僕に笑いながら、ヒロがドアを塞ぐカタチで目の前に立ちはだかる。。

『はいはい、オレのせいです。 ちゃんと脱がしてあげるから・・・』

その言葉に一抹の不安は過ぎったけど、戸惑ってる間にヒロの指は器用にボタンを外していく。

僕が自力で上着を脱ぎかけた時、ヒロが下着ごと、一気にパジャマを引き下ろしてしまった。

しゃがんだヒロの目の前に、僕のアレがあって・・・・・

『食べちゃっていい?』

見上げるヒロの顔が、すっごく可愛くて思わず頷きそうになったけど、慌てて首を振る。

『ダメ!・・・・やっ・・・・だめだっ・・・・て・・・』

残念ながら、ヒロはうちのワンコのように言うことをきいてはくれなくて・・・・。

オマケに僕自身も、ダメとか口では言ってるのに、ヒロの口腔に包まれている部分は嫌になるくらい反応しているから

調子に乗ったヒロの指が、僕の後ろも悪戯し始めた。


『やっ・・・あぁ・・・』

くずおれそうになる身体を支えるように壁に手をつくと、ヒロがすっと立ち上がって

僕を後ろから抱きしめてくれたんだけど、再び入ってきた指はさっきよりも深くて・・・・。

『・・・はっ・・・・あ・・・・やっ・・・』

うなじのあたりを甘噛みされて鳥肌が立つ。

『まだ、イッちゃだめだよ?』

ヒロの甘い声に、いやいやするように首を振ると、ゆっくり指が抜かれて・・・

『ちゃんと立ってるんだよ?』

言うのと同時に、ヒロ自身が後ろから入ってきて、その充足感に大きく息を吐く。


『動いて欲しい?』

酷く優しい声で聞いてくるけど、僕が嫌って言ったらやめてくれるの?


『だ・・・め・・・』

試しに言ってみた。

僕の胸の突起で遊んでいたヒロの指の動きが止まって、そのまま下腹部へ降りていくと

僕自身の根元を締め付けるように包み込んだ。

『・・・痛っ・・・』

『嘘ついた罰・・・・まだまだいかせてあげない・・・』

ほ〜ら、言うことなんかきいてくれないくせに、嘘つきはどっちだよっ。

でも、動き出したヒロの腰に翻弄されて僕の口からは喘ぎしか出てこない。

『やっ・・・んっ・・・ああっ・・・あ・・・』

滑りそうになる壁に何度も何度も縋りながら、でもヒロに穿たれた身体は崩れ落ちることもできない。

苦しさと快感がないまぜになって、涙が零れてくる。


『ヒ・・・ロ・・・、もっ・・・ダメ・・・』

『・・・何が?・・・』

知ってるくせにっ!

『おね・・・が・・い・・だか・・・ら・・・』

喘ぎながらの声なんか聞こえなかったかのように、ヒロは腰の動きも僕を締め付けている指も、緩めてくれようとはしない。

『ヒ・・・ロォ・・・』

『な〜に?』

楽しげな口調に、ヒロの望んでいることがわかってしまった・・・・・悔しいけど・・・・。


『お願・・い・・・いっ・・・い・・か・・せて・・・』

絞り出すような僕の声に、ヒロは耳元でふっと笑う。

『よく出来ました』

締め付けてた指を緩めると同時に、ねじ込むように深く突かれて頭の中が白くスパークした。




ヒロはゆっくり身体を引くと、崩れそうになる僕を横抱きにして一緒に湯船に沈んだ。

『ごめん・・・』

小さく謝るヒロに僕は唇を尖らせる。

『それは・・・何に対してのごめんなの? 明るいからヤダっていったのにやっちゃったこと?

 動かないでっていったのに動いちゃったこと? それとも・・・・あんなこと・・・言わせたこと?』

すると、ヒロは一瞬キョトンとして、そして笑い出した。

『ちっがうよ。 だってそれは全部大ちゃんも楽しんだことでしょ?』

『え〜〜〜! そんなこと・・・・』

ないよって言いたかったけど・・・・言えないよね、確かに一理あるっていうか・・・・。

『あれ・・・じゃ、なんの “ごめん” なの?』

うーん・・・と言いながら、お湯の中のヒロの手が僕の腰の辺りを触ってくる。

『気持ち悪くない? 中で・・・・出しちゃったから・・・』

『あ!』

そうか、ゴム使ってなかったんだ・・・・・ヤバイ・・・・。

『出してあげようか?』

言うが早いか、ヒロの指が、まだ柔らかいそこに簡単に滑り込んできて、掻くように僕の中で蠢く。

『あんっ・・・』

狭いバスタブの中で逃げることも敵わず、ヒロの膝の上で身悶える。

『やだ・・・だめだって・・・そんなことしたら・・・また・・』

『また?』


しまった・・・・・。


『続きはベッドでね』

嬉しそうなヒロに、逆らうこともできず・・・・いや、逆らう気もないんだけど・・・。


しっかり第二ラウンドに向けて、身体が出来上がって、いっしょにバスルームを出ようとドアを開けたら

『ウォンッ!』

尻尾を振って、お行儀よく待っていたアニーに出迎えられる。

『わっ!』

慌てて僕の後ろに回ったヒロを庇いながら、アニーをバスルームの外に追いやる。


『ごめん、ヒロ。 僕先に出てアニーを別の部屋に入れてくるから・・・』

『・・・・・うん・・・』

バスルームの隅で、すっかり固まっているヒロを置いて、バスタオルで身体を拭きながらアニーと廊下に出る。



ヒロと快適な時間を楽しむためにも、まずこの状況を何とかしないとね。

邪気もなく、見上げているワンコの頭を撫でながら

『とりあえず、今夜は大人しくしててよ?』

ワンコを宥めるのは簡単だけど、萎えてしまったヒロをどうしよう・・・。

難題を前に、僕は大きくため息をついた。




---------- end ----------


すみません、お風呂の中で思いついたお話なので、こんなことに・・・・(^_^;
単に、お風呂でHさせたかっただけです(笑)

 流花
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